世界を救う読書

ビジネス書から文芸書までさまざまな本を通して世界の見方を考えるブログ

天才ドラマー"村上ポンタ秀一"死す。天才が生きられる社会の条件とは?

今週、音楽業界を揺るがす報せが飛び込んで来た。 日本の音楽シーンの立役者の一人と言っても過言ではないドラマー、村上ポンタ秀一氏が逝去された。 私は音楽業界に身を置く立場だが、基本的にこのブログでは音楽業界のことは書かないことにしている。理由…

"人は成長する"という物語を捨て去ることができますか?斎藤幸平著「人新生の資本論」

私は基本的に流行り物に飛びつかないようにしています。本でも同じです。 流行っている物がすなわち良い物とは限らないと思いますし、「流行ってるから読んでみようって恥ずかしくない?」という、ある意味”中二病”的な心理も働いていることは否定できません(…

"ニュースを絶つ力"が人生を豊かにする。ロルフ・ドベリ著「News Diet」

今回ご紹介するのは「Think Clearly」「Think Smart」などの著作でベストセラーとなったロフル・ドベリ著「News Diet」(ニュース・ダイエット) 。 シリーズ36万部突破の最新作ということで、すでに世間で話題になっている著書。スイスの知の巨人が提言する「…

米中対立の狭間で日本に何ができるのかを問う。橋爪大三郎著「中国vs米国」。

昨年末に飛び込んで来たとあるニュースが世界を騒がせた。 中国のGDP=国内総生産の規模が2028年にはアメリカを上回って世界1位になるという予測をイギリスの民間の調査機関を発表したのだ。 もともと同機関は中国が米国を上回る時期を2023年と予測していた…

名探偵コナンが握る日本経済復活の鍵。最新作「緋色の不在証明」。

人にはそれぞれ他人には決して言えない秘密がありますよね。 私にも秘密はあります。 それは・・・ 40歳過ぎてもいまだに名探偵コナンの映画を毎年観に行っていることです!! しかも20年以上!! ドーン!! 言ってしまった・・・ついに・・・。私の恥ずか…

自由貿易とは”自由に略奪するルール”を作る歴史だった。福田邦夫「貿易の世界史」

ご存知の通り日本という国は資源が非常に少ない国です。 そんな日本にとって海外との貿易は欠かせない要素の一つ。 そして日本においては、「貿易」と言えば企業が自由に海外市場で競争できる「自由貿易」が当たり前だと思われています。 しかし、本当にそう…

コロナ対策給付金で家計の金融資産が297万円増えた!? 日銀報告書のデタラメさに呆れるしかない。

日銀や金融団体などで構成する金融広報中央委員会がまとめた「家計の金融行動に関する世論調査」によると、コロナ禍の2020年において2人以上の世帯が保有する金融資産の平均額が、2019年より297万円増えて1,436万円になったそうです。 この要因について、同…

アンデシュ・ハンセン著「スマホ脳」。脳の進化がスマホを引き寄せる

「スマホの見すぎは体に悪い!」 そう言われて真っ向から反論できる人はそういないでしょう。 睡眠障害、うつ病、記憶力や集中力の低下、ブルーライトによる目への悪影響など、スマホによる障害は枚挙に暇がありません。そうは分かっていてもついつい手が伸…

電話で尖閣を守れると思っている夢想家集団・菅政権

米国でバイデン政権が誕生したことを受け、早速日本政府の「お慶び申し上げます」外交が始まっています。岸信夫防衛相は世界最速で新しい国務長官に電話したとかで、誇らしげに語られているようですが、その会談の内容がロクでもない…。 岸信夫防衛相は24日…

人はなぜ独裁者を欲するのか? 「独裁=悪」という思い込みこそが危険という話

2016年にアメリカ大統領に就任したトランプ氏が政権の座から終わり、バイデン新大統領による政権がスタートします。トランプ政権の評価は様々ですが、ある意味で一つの”功績”として考えても良いのは、「政治体制というものがいかに重要であるか」が、世界中…

”逃げ恥”スペシャルが超絶つまらなかった。※面白かった人は読まないでください。

いつも硬い話題を取り扱う私としては珍しく、今回はテレビドラマについての話題を投稿します。 そのドラマとは・・・ 国民的人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!」!! 初回は2016年でしたが、それから毎年年末に全話再放…

”自由意志”という呪縛が本当の自由を奪う。國分功一郎「はじめてのスピノザ」

皆さん、新年あけましておめでとうございます。 遅筆のためなかなかブログの更新頻度が上がりませんが、今年こそは週一更新を目指して、皆さんのためになる情報をお届けしていきたいと思っております。 今年もよろしくお願い申し上げます。 さて。 という訳…

2021大河ドラマの前に知っておきたい渋沢栄一「論語と算盤」のもう一つの読み方

渋沢栄一が「論語と算盤」で伝えたかった本当のメッセージを読み解く。これはビジネス書ではない!

相貌心理学「人は顔を見れば99%わかる」が面白い。

早速ですが、今回は会社や友人関係など、人とのコミュニケーションで悩みを抱える人必見の本をご紹介します。 その本がこちら。 佐藤ブゾン貴子著「人は顔を見れば99%わかるーフランス発・相貌心理学入門ー」です。 人は顔を見れば99%わかる フランス発・…

まさか私がパニック障害⁈ 症状と予防法を障害

皆さん「パニック障害」という病気をご存知でしょうか? パニック障害というのは、何の前触れもなく突然、動悸やめまい、呼吸困難など様々な症状が表れる病気のこと。原因が特定されている訳ではありませんが、過度のストレスに晒され、それが長期化すること…

アフリカ化する日本の未来を止められるか?

「ダイヤモンドは永遠の輝き」 1947年に米国のデビアスダイヤモンド社が考案したキャッチコピーだ。 このキャッチコピーによってダイヤモンドはその価値を不動の物としたため、人類史上最も成功したキャッチコピーだと言われている。1999年には、米国の広告…

伊藤羊一著「一分で話せ」。左脳で組み立て、右脳を刺激し、人を動かすプレゼン力。

さて、早速ですが、今日ご紹介する本はこちらの45万部超えのビジネス書。 伊藤羊一著「一分で話せ」です。 1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術 作者:伊藤 羊一 発売日: 2018/03/14 メディア: 単行本 プレゼンなどで人に何…

読めば分かる日本を覆う"空気"正体。山本七平の名著「空気の研究」

突然ですがみなさん、「名著の条件」って何だと思いますか? 「何万部突破!」といった発行部数で測るという考え方もあるかもしれませんが、 必ずしも「たくさん売れた=名著」とは言えません。ものすごくたくさん売れた訳ではないければ、時代を超えて読みつ…

政治家に人柄など不要!日本人はどこまで馬鹿にされれば気が済むのか?

ご存じの通り2020年9月17日に菅内閣が発足しました。 これを受けて早速各メディアが世論調査を行い菅内閣の支持率を発表。例えば日経新聞では、支持率74%、発足時歴代3位と報じています。 私はこの報道を耳にした時、愕然としました。 支持率の高さもそうな…

どうしてあなたの話は聞いてもらえないのか 〜論理より大事な◯◯感〜

黒川伊保子著「ことばのトリセツ」を参考にして、自分の気持ちや意見をほかの人に聞いてもらうコツをお話します。

桜が美しいと思うなら9月入学は止めておけ〜9月入学の危険性〜

学校の入学時期を、グローバル・スタンダードに合わせて9月にするという議論がいかに馬鹿げているのか。 伝統が持つ意味と私たちの心に与える影響を考える、反・9月入学のススメです。

なぜ自動車の覇権争いを知れば未来がわかるのか

突然ですが、日本で環境にやさしい車と言えば、どんな車が思いつきますか? 日本で言えば、まず間違いなくプリウスに代表されるHV(ハイブリッド)車でしょう。日産リーフなど一部で電気自動車もありますが、基本的に日本で環境に優しい車とはすなわちHV。な…

真の教養を身に付けられるカンタン読書

昨今テレビや書籍、そしてYoutubeなどでもよく題材として取り上げられるのが「教養」です。特に大人向けの教養。 Youtubeで検索すれば「大人が身につけるべき教養」みたいな動画はいくらでも出てきますし、本屋に行けばかならず教養コーナーがあります。 そ…

自動車から見る世界の覇権競争。川口マーン恵美著「新経済戦争」。

昨今のニュースを見てつくづく思うことは「競争」「争い」「戦争」といったワードが使われることが非常に多いという環境問題、米中貿易戦争、IT関連の開発競争。 昨今のニュースを見るとこういった「争い」的なワードを必ずと言って良いほど目にします。 争…

騙されて気分爽快!全国民が見るべき「映画コンフィデンスマンJP」

かつては隆盛を誇りながら、すっかり勢いがなくなってしまった日本の映画産業。ここ数年話題になる物と言えばアニメ映画ばかりです。 しかし、状況でも数少ないながら名作というものは生まれています。 そのひとつが今回レビューをお届けするこちらの映画「…

読書スピードが遅いあなたへ。堂々とゆっくり読んだ方が良いという話

速読絶対正義の世の中に物申す。むしろ本はじっくり、ゆっくり読むべきであるという読書論。

速読術を誰でもマスター可能? 「齋藤孝の速読術」が面白い

遅読家の私が自信を持ってオススメする読書術をご紹介。それが齋藤孝流速読術。 本の内容を理解しながら速く読める秘訣とは?

改めて考える「働くことの意義」。人工知能に取って代わられる労働とは?

井上智洋さんの「人工知能と経済の未来 -2030年雇用大崩壊ー」のレビューです。新書ということで読みやすい形式になっていますが、単純な「AI脅威論」ではなく、AI技術の今後の展望とそれが社会に与える影響。人間にとっての働くことの意義まで平易な文章で…

“物事の本質”なんて見抜かなくていい。必要なのは断言する勇気。

「物事の本質を見抜け」「本質的な議論をしろ」。ビジネスの世界ではよく言われるフレーズですが、物事に「本質」なんてものはありません。細谷功 著「『具体⇄抽象』トレーニング 」を通して、物事の本質という幻想を暴く・・・かもしれない!

退屈から逃れる方法はあるか?國分功一郎著「暇と退屈の倫理学」。

誰でも一度は体験したことのある「退屈」。そもそも人はなんで退屈をするのか。いつから人は退屈を感じるようになったのか。そんな退屈を徹底的に論じた書籍「暇と退屈の倫理学」をご紹介。実は退屈には古代から現代に至るまでの人類史にまつわる秘密があっ…

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