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財務省が方策を間違えるシンプルな理由 その①

「いつか日本経済は破綻する」「もう日本経済は破綻する」と言い続けて30年あまり。一向に破綻の気配がないままに日々の生活を暮らしている皆さん、ご機嫌いかがでしょうか。

 

以前財務省の得意文句だった「日本の借金1,000兆円」が、流石に国民に嘘だと知られるようになったせいか、最近は新しい”危機感を煽る”手法が編み出されています。それがこの「PB赤字」とか「PB黒字化」などというキーワードです。

「PB」というとプライベート・ブランドの略称かと思ってしまいますが、もちろん違います。ただ、「PB」「プライマリーバランス」「基礎的財政収支」・・・といった、いかにも”経済学的”な用語を使うことで、そういう用語に疎い国民を煙に巻いて「なんかよく分からないけど、やっぱり日本の財政は大変なんだ・・・」感を演出しようという苦労が見て取れます。

 

毎度毎度よくも新しい手法を思いつくものだと感心しますが、なぜ財務省はこんなにも「日本の財政が悪化している」というイメージを広めることに熱心なのでしょうか。

実はこの“なぜ”に財務省が財政健全化を目標としながらも、全く上手くいかない理由が隠されています。

 

 そもそも2001年に大蔵省から財務省に改編されたのですが、この時に制定された財務省設置法に次のような文言があります。

 

財務省は、健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現、税関業務の適正な運営、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保を図ることを任務とする」

 

さらっと読み飛ばしてしまいそうですが、問題はこの中にある「健全な財政の確保」という文言です。

 

健全な財政ってなんでしょうか? 何をもって“健全”というのでしょうか?

 

そもそもこの「健全」という言葉の定義が曖昧なことが、財務省の方策がことごとく間違える原因なのです。

 

「健全な財政」と言うと普通の国民生活で考えると「借金なし。赤字なしの運営」と考える方が多いのではないでしょうか。これが根本的な間違いです。

たしかに個人の生活や企業活動においては、それが正しいです。しかし、国家経済においてはそれは通用しません。多少理論的な話になるので次回の投稿で書きますが、結論から言いますと、現代の貨幣理論においては、

 

「国家財政においては赤字財政が健全な運営状態なのです。」

 

(L・ランダル・レイの「現代貨幣理論」による)

 

恐らく多くの人が「はああああ????」という感じだと思います。一般常識からかけ離れているのは間違いないのですが、これが事実なのです。「赤字や借金=悪」というイメージが染み付いているのでとても理解しがたいと思いますが、国家財政においてはそのイメージがそもそも間違っているのです。

 

すなわち「財務省が方策を間違えるシンプルな理由」とは

「赤字財政が正常な状態にも関わらず、無理矢理解消しようしている。だから財務省の方策がことごとく間違える。」

 

ということです。

 

狐につままれたような話かもしれませんが、実はこれが真実なのです。

ただ、これを理解するには「赤字が正常って・・・じゃあ、お金って何なのさ??」ということを理解する必要があります。

 

という訳で、次回の投稿では「現代貨幣理論」のお力を借りながら、その話をしてみたいと思います。

 

今回も長文お読み頂きありがとうございますm(_ _)m