世界を救う読書

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日本人社員のやる気が世界最低ランクだってさ。

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ロスジェネ世代では幸運なことに、私は自分の趣味を活かせる仕事につくことが出来ました。もちろん、全てに満足している訳ではありませんが、「月曜日になると会社に行きたくなくて、電車に飛び込みたくなる」というような境遇では全くありません。

 

そんな私にとって信じられないのが、アメリカのコンサルタント会社による次の統計です。それは

 

日本人社員のやる気が世界最低ランク

 

であるということ。

1位インド、2位アメリカ、3位中国・・・・最下位日本 (28カ国比較)。

こう言っては何ですが、中国よりも下なんて・・・ショックです。

 

しかし、その一方で、World Economic Forumの調べによると、

日本人労働者の質は世界第4位。

ちなみに1位ノルウェー、2位スイス、3位カナダ、アメリカは13位。

 

労働者の質は世界トップクラスなのに、やる気は最低クラス・・・・何なのでしょうこれは。

 

これはつまり、経営側が労働者のやる気に全く応えられていないどころか、労働者のやる気を削ぐような経営しか出来ていないということです

 

言うまでもなく、やる気というのは成果に直結します。

また、カルロス・ゴーンはかつて

 

「人間のモチベーション(やる気)を左右する最も重要なものは、帰属意識だと思う。それが働く意欲の源泉になる。」

 

と言っていました。

 

したがって、経営者であれば従業員のモチベーションを高めるために、従業員の帰属意識を高めることが求められるはずです。

しかし、残念ながら日本の経営者たちはそれを怠って来たどころか、むしろそれを消し去るような方針を取って来たのではないでしょうか。

 

コーポレート・ガバナンス改革という分かったような分からないような横文字の言葉を並べて、欧米型の“経営者と株主に都合が良い会社構造”を作り上げることで、企業の動向によって左右される従業員の人生を駒の一つのように扱い始めたのです。

 

契約社員派遣社員といったいわゆる非正規雇用の適用領域を広げたことは、正に労働者の帰属意識を消失させ「生産コスト」として取り扱い始めたことの象徴です。

 

私は古臭いマルクス主義のように「資本家 VS 搾取される労働者」のような対立を煽ろうとしている訳ではありません。ただ、会社の責任者と従業員が会社という一つの共同体の中で、同じ目標のもと力を合わせていくような日本人らしい企業形態の方が日本には適しているように思えるだけです。

もちろん、その中で派閥争いによるイザコザはあるのでしょうが、ちょっと問題があるからとそれを全て切り捨てて欧米型に切り替えるというのはどうかと思うわけです。

 

日本型経営が全て良いとも、欧米型経営が全て悪いとも言うつもりはありません。どちらにも良いところがあり、どちらにも悪いところがある。

それらをどれだけ許容できるかはそれぞれの国民性による訳で、どちらが正解か不正解かという話ではありません。

ただ、日本人の労働者が幸せに暮らせる社会環境を考えるのであれば、日本人の気質に沿った形態の中で調整していく態度こそが正しいあり方ではないかと思うだけです。

 

いずれにせよ世界トップクラスの質を持つ日本人労働者が、やる気が世界最低クラスなどという異常事態は一刻も早く改善すべきだと思います。

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆

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