世界を救う読書

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世界で一番地震が起こる国。

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ご存知の通り昨日大阪で震度6という大きな地震がありました。

私が住んでいるところは比較的距離があるので、一瞬グラっと来ただけで住みましたが、皆さんは大丈夫だったでしょうか?

3人も死亡者が出るほどの大きい揺れだとは最初思いませんでしたが、完全に甘く見ていました。犠牲になった方のご冥福とこれ以上被害が拡大しないことをお祈りしております。

 

こういう事をネタにブログを書くのは少し気が引けるのですが、やはりこういった事態が起こる度に思うことがあり、言うべきだと思いますので、敢えて投稿することにします。

 

先程私自身、「地震の規模を甘く見ていた」と書きましたが、そのように予想外の事というのは起こるものなのです。

特に日本のような国土が狭い国で大地震が起こった日には、何が起こるか全く予想がつきません。私ごときが偉そうに言わなくても、東日本大震災を見れば誰しもがわかることだと思いますが・・・。

 

しかも、日本というのはこれだけ国土が狭いにも関わらず、地震大国でもあるのです。

実際、国土は世界の0.25%に過ぎないのに、世界で起こる地震の10〜15%が日本で発生しています。マグニチュード6以上だと20%!!

そして、今時期には梅雨による大雨。秋口になれば台風通過と災害を起こす自然現象のオンパレード。それが日本という国です。

しかし、それはどうしようもないことです。国土条件ですから。

 

そのような厳しい国土条件で暮らす私達にとって必要なことは何でしょうか。

もちろん、地震予知、防災対策、避難訓練なども重要でしょう。

 

しかし、ある意味でもっと重要なのは、そういった不測の事態が起こった時に国民の安全を守れるよう防災インフラ設備を整えることです。

それには住宅や施設などの耐震性能を向上させるという事もあるでしょうし、橋や道路といった交通インフラの質と量を向上させることも含まれます。

 

交通インフラの話になるとすぐ「誰も通っていないような道路を作る必要はない」というような事を仰る方がいらっしゃいますが、地震のような不測の事態が起こった時に“いつもの道が使える保証はない”のです。

特に日本のような平地が少ない土地では、もしもの場合に備えて幾重にも迂回ルートを設定しておかなければ、救援に向かうことすらできません。助けられるはずの命が助けられなくなることもあり得るのです。

 

そのような厳しい条件にある国にも関わらず、日本は公共事業費は30年前と比べて全く増えていないどころか減っています。こんな国は日本だけ。

具体的に数字で見ると

 

<1996年を100とした時の2012年における主要国の公共事業費>

イギリス 292

韓国 247

アメリカ 192

フランス 165

ドイツ 106

日本 47

 (大石久和「危機感のない日本」より引用)

 

半減ですよ。半減。おかしくないですか?

欧米に比べて災害も桁違いに多い日本が半減。

 

確かに金額だけで全てが測れる訳ではありません。

そして、これらの全てが防災対策に使われている訳ではありません。むしろ欧米では災害頻度から考えて、防災対策以外に使われる割合が日本より高いと考えるのが自然でしょう。

また、(絶対あり得ませんが)仮にヨーロッパの半額で同じインフラ設備が日本でできると仮定すれば、少なくともドイツと同額レベルということにはなります。だとしても、欧米より圧倒的に災害が多い日本とドイツで同じ規模で済むというのは、常識的に考えられません。

 

つまり、この公共事業費の削減は我々の生活の安全を犠牲にして行われているのです。

それが今回のような大きな地震が起きると露見する訳ですが、またすぐ忘れられてしまうのです。

 

 

そもそも政府の役割とは何でしょうか?

金勘定のつじつま合わせをすることでしょうか?

そんなことではありません。

お金がいくらあっても安全は買えません。

 

政府の役割とは、日本に暮らす国民の生活を守り、それを生活を支える源泉となる人、物、国土を確実に次世代に残していくことです。それらをしっかりと残していくために何をなすべきか。

それをしっかり政府には考えて頂きたいものです。

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆

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