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そもそも「高度プロフェッショナル」って何やねん。横文字でごまかすな。

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さて、タイトルから怒り爆発モードで失礼しました(笑)。

本当に「揉めに揉めた」のか。

それとも「揉めに揉めた」風を演出して実はただの演出だったのか知りませんが、働き方改革関連法案が可決されましたね。

 

今日はこれに関して2つほど意見を述べさせて頂こうかと思っています。

まず一個目がタイトルの通り

 

そもそも「高度プロフェッショナル」って何やねん。横文字でごまかすな。

 

です。

私は別に外国語が嫌いなわけじゃないです。むしろ好きな方でしょう。えっへん(*´ω`*)

 

でもね。

言葉が違うということは概念が違う、つまり世界を見る見方が違うということなんです。その違いを甘く見てはいけません。

多分それを分かってわざと横文字でごまかしているのでしょうが、こんな国民の生活を規定するような法案、報道において横文字を使うべきではありません。

※そもそも日本語に存在しない概念を取り扱う場合は別。

 

日本語で書けば「高度専門性職業に関する制度」ということでしょう。

そのように日本語で書くとツッコミどころが満載なことに気付きませんか?

 

1) 高度ってなんですか? どういう定義で高度なんですか?

職業内容に限らず何でもそうですが、高いとか低いとかは単なる相対的なものでしかありません。

今現在高度だと思われていても、5年後に高度だと思われる保証がどこにありますか?

私からすれば

 

・お米を育てること

・道路を整備すること

・飲み屋で酔っぱらいの相手をすること

 

全部高度ですよ。

そもそもノウハウがない人間にいきなりやれって出来る仕事なんてあるのでしょうか?

 

「国家資格が必要な職種」とか規定するつもりでしょうか?

そんなもの「農業従事者が少なくなっており、日本の伝統的な農法を後世に伝えていくためには、農業従事者も国家資格を備えるべきだ」とか何とか、後付で何とでもなります。

 

2) プロフェッショナルって何ですか? アルバイト以外ってことですか?

正直コンビニアルバイトでもあれだけの多様な仕事内容があれば、「プロフェッショナル」だと思いますが、敢えて分かりやすく言うと「アルバイト以外」ってことなんですかね?

 

どんな仕事にでも専門性はあります。

で、(1)と絡みますが、専門性の「高い」「低い」は結局相対的なものです。

導入時にどれだけ細かく規定しようが、そんな物は後付けで何とでもなります。

 

なぜ「定義」にこだわるべきか

このブログでも私はちょくちょく「その言葉の定義は何だ?」ということにこだわります。

それは別に「揚げ足取りをしよう」とか「抽象的な話では一円も儲からん」とか言っている訳ではありません。

 

恐らくどんな仕事でもそうだと思うのですが、言葉というのは解釈の幅というものがあるので誰かに伝える時にはどうしても

 

「そんなつもりで言ったんじゃなかった」

 

ということが普通に起こりえます。

直接面と向かって話していてもそうなんですから、文書で書いた時なんかはなおさらです。それは仕方のないことです。

 

ただ、それが友人関係ならまだしも法律や何かしらのルールになれば、「そんなつもりじゃなかった」では済まされません。法律は多くの国民の自由や選択に制限を加え、時には死に追いやることすらあり得るからです。

 

 

そもそも職業に貴賤はない

最後にもう一つ。

私は職業に「高度」だとか「プロフェッショナル」だとか、ランク付けをするような精神性がそもそも気に入りません。

個人の主義主張は勝手ですが国が言うことではない。

 

例えば私の職場は工場が隣接しています。

恐らく私の職種は「高度プロフェッショナル」に属するように思いますが、私は工場で日々商品を作ってくれている方々を「低度」などと思ったことは一度もありません。

現場で何かを作るということは、場合によっては怪我をしたり腰痛になったりと身体に変調をきたすことがあり得ます。そういった人達のお陰で自分たちは頭脳労働に集中できるのです。

 

ただの役割分担であり高低をつけられるような話ではないのです。

 

それをまるで「頭脳労働に従事する者が優れている」とでも言わんばかりの「高度プロフェッショナル」という表現には、私は全く賛同できないのです。

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆 

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