世界を救う読書

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「やる気スイッチ」は入れれば良いものではない。やる気至上主義から距離を置け。

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ここは本当に日本か? と疑うほど暑い日が続いていますが、皆さん元気に過ごしてますか?

暑さには強い方だと思っている私ですが、さすがに今年の異常な暑さには心が折れそうです・・・(TдT)

 

さて、そんな暑い時期と言えば、世間では「甲子園」のようですね。

ちょうど甲子園シーズン真っ只中で、TVでもよく取り上げられれます。

そのニュースを見て知ったのですが、今年はさすがに暑すぎるようで水分補給を積極的に行うように、アナウンスが入ったりしているんですね~。

私のような世代にとっては驚きです。

 

私が中学生、高校生の時は練習や試合中に水を飲もうものなら、「やる気がない!!」「気合が足りん!!」と怒鳴られていたものですよ。

もちろん適切な水分をとって休憩も入れるというのはとても良いことです。

むしろ私達の世代の「やる気があれば何でもできる!」的思考の方が間違っていたのです。異常だったのです! 

だから私は昔から体育教師が嫌いだったのです!! (笑) (・∀・)

 

しかしながら、この「やる気至上主義」とでも言いますか、「やる気はあればあるほど良いことだ」という考え方自体は、今でもなお強く信奉されているように思います。

 

そんな「やる気至上主義」に冷水を浴びせるこんな言葉をご存じでしょうか?

それがこれ。 

 

「やる気がある奴は去れ!

 

実はこれタモさんこと(?)タモリさんが発した名言の一つ。

 

普通なら「やる気が“ない”奴は去れ」だと思いますが、これを「やる気が“ある”奴は去れ」と言ってのける所が、タモリさんらしさ感じます。

 

タモリさんはこれについて「だって、やる気がある奴って暑苦しいんだよ(笑)」とか言ってネタにしているようですが、真意は

 

「やる気がある奴っていうのは真ん中しか見えていない。周りが見えていないんだ。それじゃ笑いは作れないんだよ。」

 

というタモリさんならでは「笑い」という芸に対するこだわりだったようです。

でも、それをそのまま直球で言わずに、このような言葉で表現するセンスがさすがですね・・・。

 

でも、これって「笑い」という分野に限った話ではないと思うんです。

「やる気がある奴っていうのは真ん中しか見えていない。」というのは至言で、熱中して真剣に取り組めば取り組むほど、その対象と自分の熱意に囚われ過ぎて周りが見えなくなる傾向が強くなります。

 

よく恋愛ドラマとかであるような「なんでこんなに好きなのに分かってくれないんだ!」っていうやつですね。

好きになること、好きになっている自分の熱意に囚われすぎて相手が全く見えなくなっている。

 

仕事でも同じだと思いますが、やる気があるというのはそれだけで評価をされがちです。

 

しかし、何事も「過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し」。

必要以上の熱意を以って取り組むことが本当にその仕事を遂行する上で良いことになっているのか。

むしろ冷静な判断を失うことで悪い結果を生み出したり、周りに迷惑を掛けているということもあり得るんじゃないか。

しかも、その場合、周り人達もその人の熱意を知っているからこそ止められない。止めるのも悪いしなぁ・・・というストレスを抱え、それがチーム全体の歯車を少しずつ狂わせる。

 

誰も悪くない。

みんな一所懸命やってる。

でも、だからこそ上手くいかない。

社会に出れば誰しもが経験したことがあるのではないでしょうか。

 

このタモリさんの言葉は、熱意が生み出すそんなジレンマを一言でズバリ言い当てている名言だと思います。

  

日本ではとにかく「やる気」を重視する傾向が強いです。

もちろん、やる気があること自体は何も悪いことではありません。逆に本当にやる気がなくてイヤイヤ取り組んで結果が出せないのは論外です。

 

ただ、

 

「やる気を見せる」

「やる気があれば乗り越えられる」

 

とか、過度にやる気に依存した取り組み方は本人だけでなく、周りにとっても良くない結果を生むことがあるのではないでしょうか。

 

「やる気の熱にとらわれることなく、適切な温度感で“ゆる〜く”やる気を発揮する」

 

それくらいの距離感でやる気を発揮することが、実は自分や周りの人も一番良いパフォーマンスを発揮する秘訣なのかもしれませんね。

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆

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