林修の本「いつやるか? 今でしょ!」(2012年)を今頃読んでみた
「いつやるか? 今でしょ!」で大ブレイクした東進ハイスクール芸人・・・もといカリスマ講師の林修先生。
彼が6年前に書いた本
「いつやるか? 今でしょ −今すぐできる45の自己改造術!−」
と読みました。
今でしょ! と林先生が言っているにも関わらず、この2018年に読むという何とも妙な構図になっております(・∀・)
そもそもなぜ今頃になってこの本を読む気になったのか?
実は私もこの本が出た頃に、その存在は知っていました。
でも、あまりにも狙いすぎなタイトルに「どうせ中身はろくでもないんだろう」と敬遠んしていたのです。
ところが、先日とある無料動画サイト◯outubeで、この本について林先生が説明をしている動画を見たんです。
その中で御本人がこの本を書いた理由について
「編集の方が『いつやるか? 今でしょ!』というタイトルで本を書いてみないかと持ちかけて来たんです。
タイトルがこれであれば中身は何でも良いです・・・って。
とてもフランクな(率直な)編集の方で。」
と仰っていました。
うーん・・・身も蓋もない話ですね! (笑)。
実際、林先生の弁によると編集の方は「まぁ、中身はなんか適当にビジネスの啓発本的な感じで」という位しか考えていなかったそうです。
林先生も初めての本なので一応その方向で考えてみたそうなんですが、それでは「本」にするのは難しかったらしく、「自分が仕事をする上で実践していることや考え方を紹介するという方向なら書けるから、それじゃ駄目か?」という交渉をしたそうです。
それがこの本になった訳ですが、その顛末からも分かる通り中身はほとんど
「いつやるか?今でしょ!」は関係ないですwwww
一応「はじめ」と「おわり」に「今でしょ」的なことは言っていますが、結構無理やり突っ込んでます。
そういう意味では期待を裏切ってしまっているのです。
そこはさすが林修先生。
非常に良い意味で期待を裏切ってくれております。
この本は誰かと仕事をしていく上で、そして自分が人生の中で何かを成し遂げる上で、とても示唆に富み、かつ実践的な考え方を紹介してくれていますが、基本的な考え方としては次のようにまとめることができると思います。
「何かを成し遂げるためには、自分のこだわりや価値観、感情などから距離を取り、自分の周りにある環境を俯瞰して見つめることがまず重要。
その上で、それらの中を流れる“物事の流れ”を見極めて、自分にとってベストだと思われる結果を得られるタイミングで物事を進めなければならない。
そして、最も重要なのはそのための下準備を怠らないことである。」
ということではないかと。
林先生はこの本の中でそれを実践するための具体的な方法をたくさん紹介してくれています。
そのどれもが、この適切な距離感・・・上司や友人だけでなく、さらには自分とも一定の距離感を保ち、物事がうまく進むタイミングで、うまく進むような言い方で、うまく進むような鉄壁の布陣を敷いておくことをどんな時でも取り組んでいることが分かる方法になっています。
そして、面白いのが、その方法をしっかりと身につけるために
とにかく数多く負けろ
と言っています。
テレビで活躍する林先生の姿と彼の経歴を見ると、その頭脳を生かしてうまいこと人生を歩んできたように見えます。
ですが、実は昔いじめられっ子だったり、銀行員になったもののすぐ辞職して事業を立ち上げたものの失敗して借金を背負ったり・・・はては生来のギャンブル好きのために、それでまた借金を増やしたりと、相当負け続けて来たようです。
ですが、その負けを分析し、何がいけなかったのか。
どういうパターンの時に自分が負けるのか。
負けないためにはどこで自分は勝負するべきか。
をしっかり学び続けて来た。だからこそ今の林先生の立場があるのだというのが、この本を読むと分かります。
この本は目次にもとても気が配られていて、目次を読むだけで自分にとって必要な箇所がどこなのか分かりやすいようになっています。
また、本文でもとても重要なところは太字になっていて、そこだけザッと読むだけでもある程度中身が分かるようになっています。
とても読みやすく。集中して読めば30分〜1時間くらいで読めてしまうと思います。
でも、ちゃんと読むと案外奥深く、とても面白いないようになっています。
さすが現代文のカリスマ講師! といったところでしょうか。
という訳で、学生にしろ、ビジネスマンにしろ、「何かを成し遂げたい」「何者かになりたい」と思っている人には、その考え方を磨く上でとても示唆に富んだ本になっておりオススメです。
ただ・・・やはりこの本のタイトル「いつやるか? 今でしょ!」は狙いすぎだったかなぁとww
というか、中身の濃さから考えると逆にもったいなかったな、と。
確かに衆目を集めるという意味では効果があったとは思いますが、本当にこういう本を必要としている人は、私のように「そんな狙いすぎのタイトルじゃ、どうせ中身薄いんでしょ」と馬鹿にしていたのではないでしょうか。
しかし、今や林先生自身もそれほど「今でしょ」を言わなくなりました(まぁ、昔もテレビ側が強要していたのでしょうが)。
「今でしょ」効果が落ち着き、ちゃんと林修という一人の人間のカリスマ講師らしさというか、頭の良さなどの総合力がきちんと評価されるようになった今こそ、改めてこの本を読む価値がある。
そんな風に思いました。
という訳で、
「この本をいつ読むの? 今でしょ!(・∀・)」
今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆