世界を救う読書

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書店のアミューズメントパーク化は、”本との出会い”をアクセサリー化しているだけではないか?

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先日とある用事で近畿地方滋賀県に行ってきました。

滋賀県と言えば琵琶湖。琵琶湖と言えば滋賀県。(滋賀県出身の方には怒られそうですが)もはや滋賀県よりも琵琶湖の方が有名と言っても過言では・・・・・(以下略)。

少なくとも「滋賀県=琵琶湖」くらい琵琶湖のイメージが強く、琵琶湖がすごく大きいというイメージがあるため滋賀県のほとんどが琵琶湖なんじゃないかと思ってしまいます。

ところが、以前滋賀県出身の方に聞いたのですが、県外の方からのそういう疑問に答えられるように、滋賀県の学校(小学校かな???)では滋賀県の面積の内のどれくらいを琵琶湖が占めているのかを生徒に教えているそうです。

恐るべし琵琶湖!!

(ちょっとお年を召した方だったので今は違うかもしれませんが)。

 

それによると何と琵琶湖面積は滋賀県の「1/6」だそうです。

え・・・何かちょっと意外・・・。ほとんど・・・いやせめて半分くらいは琵琶湖かと思っていましたが。滋賀県民の皆様、大変失礼致しましたm(_ _)m

 

さておき。

特に遠出が好きというわけでもない私は、折角他県に行ったのなら必ずと言って良いほど行く場所があります。

それはズバリ! 本屋さんです!

 

本屋なんかどこでも一緒だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、陳列や本のラインナップを見ると、案外そのお店ごとの特色が出ていてなかなか面白いものです。「こんなマイナーな本を置いてるなんて、店主と気が合いそうだな」とか(笑)。

 ですので、普段行かないところに行くととりあえず近場にどんな本屋があるのかを探してしまうのです。

 

 今回はどちらに行ったかと言うと…スケジュールの都合もあってTSUTAYAブックストアです!(笑)。「結局TUTAYAかよwww」とか言わないで〜〜(笑)。

今回行ったTUTAYAは最近増えているカフェとか雑貨屋と融合した新業態店舗のTUTAYA。本屋に行くと最低でも一時間は長居してしまう私にとっては、この手の座ってじっくり読めるスペースがある本屋は大歓迎です.

 

 

大歓迎なんですが・・・・気になっていることがあるのも事実なのです。

それはズバリ、このような新業態店舗が「人が本と出会う場をアミューズメントパーク化することで、自分が知らなかった世界や知識に接する知的興奮を逆に削いでいるのではないか?」ということです。

 

なぜそう思うかと言いますと、本屋をカフェや雑貨といったおしゃれなお店と融合させることで若者に受け入れられるオシャレ感の演出には効果があるのですが、「本屋で過ごす」という時間を“知的雰囲気を演出するアクセサリー化”させているのではないか?という気がするのです。

 

今でもまだ健在ですが、一昔前は本屋と言えば街の片隅で本棚に本がズラリと並んでいて、基本立ち読みご法度。雑誌はさておき、いわゆる書籍コーナーについては知的好奇心の旺盛な人が立ち寄る、ちょっとだけ特別な空間でした。

それがWebの発展により紙媒体の流通が減り、さらにスマホの普及により本を読むよりもスマホをいじる人が増えたことで、そういった街の本屋さんの数は大分減少しました。

 

そこにこのようなお洒落な業態の店舗が参入してきたことで、今まで本屋に来なかったような人が訪れるようになっています。

確かに様々な店舗が一つの空間に収まることで集客という相乗効果はあるように思います。ですが、それは「本と出会うという知的好奇心を満たす空間」としての本屋の発展というよりも、“オシャレ”をキーワードにカフェや雑貨と本を空間的につなぎ合わせただけの“アミューズメントパーク化”させただけではないかと思うのです。

 

実際に店舗に入ってみるとそのような場所で特に本を読むわけでもなく井戸端会議をやっていたり、勉強道具を持ち込んで勉強にふけったり、下手すれば学生が友達とスマホゲームに明け暮れて騒いでいたりするわけです。じっくり本を吟味したい本好きにとっては、むしろ雑音が増えて本に集中できなくなってしまったようにすら感じるのです。

 

確かにビジネスとしては成功している面もあるかもしれません。ですが、そのようなアミューズメントパーク化、そして本との出会いを“知的な雰囲気を感じさせるアクセサリー”とすることで、人生を豊かにするという本の本来の魅力を削ぐことにならないだろうか。

そのような危惧を最近の新業態店舗の隆盛に感じざるを得ないのです。

 

 今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆

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