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下町ロケットの佃社長よりも遥かに決断力のない国家。日本政府は佃社長を見習え!

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さて、昨日日本のロケット「いぶき2号」が無事打ち上げられましたね。

 

 

今でこそロケットの打ち上げが成功したというニュースが流れても、多くの人が「ふーん」と聞き流すほど当たり前になっていますが、私が大学生くらいの頃は打ち上げ失敗が続き、H2Aロケットが成功するまでは「もう日本のロケット事業はダメかもしれない」と言われていたもんですよ。「日本はロケット事業から撤退すべきだ!」とかね。

それを思えば隔世の感がありますが、今は再びロケット事業が熱い視線を集めていますね!

 

そうです! あの井戸田潤 原作の・・・・じゃないや、池井戸潤原作の(笑)下町ロケットの続編が放送されています!!

 


私はあまりテレビドラマは観ないのですが、下町ロケットは1の頃からばっちり観てます。というか、半沢直樹もハマってましたので、すっかり池井戸潤ファンになっております。

 

若干ネタバレ気味ですが、主人公の佃社長(阿部寛)の会社である佃製作所が、特許侵害訴訟による15億円の負債を抱えるという危機に瀕したギア・ゴーストという会社を救うために全力で挑むという展開になっております。

結果的にその特許侵害訴訟を食い止めることは叶わず、年商100億円という中小規模の佃製作所が15億円の負債を引き受けるというところで、それを止めせようとする社内、社外の勢力とすったもんだを演じている・・・というのが現在の状況です。

 

若干“水戸黄門”的な勧善懲悪の王道ストーリー的なところがありますので、少し非現実的なところもありますが、それはそれ。「ものづくり」に根ざす日本の伝統的な職人魂が度重なる困難を切り抜けるというストーリーは、やはり多くの日本人の心を打つようです。

私もその一人ですが。

 

で、先程も書いたようにこの15億円の負債を抱える(可能性が非常に高い)ギア・ゴーストという会社を買収するに当たり、佃社長は様々な障害にぶち当たるわけです。

年商100億円の会社からすれば、15億円はその15%ですから相当な賭けになります。ましてや「民間企業」ですから、それはそうでしょう。

 

しかし、その一方で550兆円もの巨額な年商を抱えながら、たった0.05%の投資にしか過ぎない金額を出し渋っている事業体があります。しかも、その投資先とは世界の科学の未来を変えることが確実視されている国際的事業。

しかも、世界中の超一流物理学者達が何としてもその事業体にやってほしい! 自分たちにもできることは何でも協力するから! と5年以上もラブコールを続けているのです。

 

そう。その“超ふぬけ”な事業体とは何を隠そう、我々日本という国であり、投資先とはこのブログで何度も取り上げている「ILC」こと「国際リニアコライダープロジェクト」です。

 

 

以前のブログでも取り上げましたが、このプロジェクトは正に人類の未来を変える超巨大プロジェクト。日本が「やります!」と決断すればこの計画はスタートし、全世界から超一流の科学者たちが日本に集結し、宇宙開闢(かいびゃく)の秘密を解き明かします。

逆に日本が「やりません」と言ってしまえば、このプロジェクトは完全に頓挫してしまいます。なぜなら、技術的にこのILCという巨大建設物を作れるのは、日本しか存在しないからです。

 

そんな「やらないとは言ってないけどさ・・・いや、まぁ、色々事情がね・・・。前向きに検討させて頂きます」と、正に日本的な言い訳で逃げ腰の態度に業を煮やした、世界の科学者たちがとうとう日本に決断を迫る宣言を発表しました。

できれば全文読んで頂きたいところですが、重要な部分を抜粋します。

 

米国、テキサス州、アーリントンに集まった科学者は、国際リニアコライダー(ILC)計画の日本での実現に向け、あらゆる努力を惜しまないとの強い決意を表明する声明「テキサス宣言」を発表しました。

 

ILCのために開発されたこの技術は、例えば、現在最先端のX線中性子の施設で欠かせないものになっている。 我々が研究を進展させることに伴い、広く科学と社会に利益をもたらすイノベーションがもたらされるのである。 

(中略)

日本政府がILCをホストする意思を表明すれば、我々は自身の取り組みを大幅に拡大し、必要な国際合意を得るため、それぞれの政府に対してこれまで以上に集中的に働きかける。 我々は、前進するためのシグナルを待ち望んでいる。 そしてILC計画が本格的に動き出したら、我々は約束通りの成果を達成する用意がある。

 

 凄い迫力です。

「これだけ俺たちが言ってんだから、いい加減日本政府は決断しろ! 日本にしかできないんだよ!! これだけ世界中にイノベーションをもたらすことが確実なプロジェクトになぜ尻込みするんだ!!??」

という意気込みが伝わってくるようです。

 

これほど世界中から望まれている超巨大プロジェクトを逃す手はありません。

しかも冒頭でも書いたようにGDP550兆円を抱える日本からすれば、投資額はたった0.05%の投資にしか過ぎないのです。

決断の期限は年内一杯。つまりあと2ヶ月しかありません。

佃社長の決断に比べたら、はるかに軽い決断です。なんと言っても「成功は確実」なのですから。

 

是非とも日本政府には一刻も早く決断して欲しい。そして、そのためには一人でも多くの人にこの事実を知って欲しいとわたしは願っているのです!!

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆

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