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消費税とは輸出企業のための補助金であるという事実

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なぜ消費税が増税されるのか?

その理由は一般的には増大する社会保障費を補うためということになっています。

ですが、それが

 

輸出企業への補助金として活用するため

 

だと聞いたらどうしますか?

今回はそんなちょっと恐ろしい話をしたいと思います。

 

輸出向け商品は課税対象外

そもそも消費税とは、その名の通り消費に伴う支払いに掛けられる税金です。

もちろんこれは私達が普段の生活で支払う消費だけではありません。企業活動においても同様です。パン屋が小麦粉や卵などの材料を別の会社から買ったり、電器屋が家電メーカーから商品を購入したりしても当然消費税が掛けられることになります。

まぁ、当たり前ですよね。

 

ですが、この消費税の課税対象には例外があります。

それが輸出向け商品です。

輸出用に作られた商品は国内での消費ではないため課税対象外です。

 

したがって、とあるメーカーが商品を作るのに必要な材料を仕入れる時に「これは輸出用なんで」と言えば、消費税を支払わなくて良いのです。

実際には「輸出分は課税されない」ではなくて、メーカーが消費税込みの金額で仕入れ業者に支払い、その仕入れ業者から国に税金が支払われ、その後「輸出分は控除されますので」ということでメーカーに「還付金」として戻ってくるという形です。

 

ただ、ここで問題となるのは、仕入額にかかった消費税分をメーカーが直接納税するわけではないということです。

どういうことでしょうか?
 
例えばある輸出向け商品において、とあるメーカーが仕入れ業者から10,000円の材料を仕入れて、それを加工してから20,000円の商品を作るとします。最終的には輸出向けで課税対象外になりますが、一応国内の取引上メーカーは材料代10,000円+消費税8%を支払わなくてはなりません。
 
この場合に、メーカーが消費税分を仕入先ではなく直接国に払うとしたら、
 
・メーカーから仕入先への支払い=10,000円
・メーカーから消費税分の国への支払い=800円
→メーカーが支払う金額は10,800円
 
となり、メーカーが消費税として払った800円が後から還付金として戻ってきます。
ただ、実際にはこのような方法は取られません。
実際には、普段私達が買い物する時と同じくメーカーが仕入先に「商品代+消費税」の値段を払います。そりゃそうですよね。私達も毎回コンビニとかで買い物した後に、それとは別に消費税を計算して申告しないといけないとしたら、メチャクチャ大変です。
というか脱税天国ですね。
 
という訳で、実際の取引においては下のような形になるのです。
 
・メーカーから仕入先への支払い=10,800円
・メーカーから消費税分の国への支払い=0円
→メーカーが支払う金額は仕入先に支払った10,800円
 
この場合、仕入先がメーカーから支払われた10,800円の中から消費税分800円を税金として納めます。しかし、この消費税800円は輸出向けであるため非課税になりますので、この800円が国からメーカーに還付金として払い戻されるわけです。
 
ここまでは良いでしょうか?
 
 
上記のどちらの場合もメーカーが支払う金額は10,800円で同じですし、還付金として戻ってくる金額も800円なので同じです。「これのどこがおかしいのか?」と思われますよね。
はい。全くその通りで、今回のようにみんなが真っ当に処理を進めれば何も問題ないのですよ。問題なのはみんなが真っ当でない場合。このシステムには不当に利益を得ることができる抜け道があることなのです。
 

消費税還付金システムを悪用した抜け道

そのポイントとなるのが、先ほど書いた「仕入額にかかった消費税分をメーカーが直接納税するわけではない」という部分です。
 
具体的に説明しましょう。
 
先ほどと同じくとあるメーカーが仕入先から10,000円で材料を購入するとします。この時に「消費税分安くしてくれないか?」という交渉がされたとしたらどうでしょうか。これは実際5%から8%に上がった時によく起こった話です。
仕入先がこの条件を飲んだ場合、10,000円というのが商品の金額+消費税8%になります。つまり商品代が9,259円、消費税が741円ですね。
 
この741円は輸出品に掛かった消費税ですので、当然課税対象外。したがって、国から「メーカー」に還付金が支払われます。
あれ?と思いましたか?
そうなんです。還付金は仕入先ではなくメーカーに支払われるのです。そうするとどうなるでしょうか?
 
メーカーが仕入先に払う金額は、値下げ交渉により10,800円から10,000円に下がりました。しかもその上で還付金として741円が国から支払われます。
面白いのは(いや、別に面白くはないのですが…)、これと同じ式を消費税が10%になった場合で考えてみると、仕入先が国に払う金額は「商品代9,090円 + 消費税分910円」となります。
そう。つまり消費税が10%へと上がることで、国からメーカーに支払われる還付金が910円へとアップするのです!
 
つまり、輸出品が多い企業にわわおいては消費税が上がった分、自分達の支払い額が変わらなくても国からの還付金が増える可能性がある、ということになるのです。
 
どうですか?
恐ろしくないですか?
 

そもそも還付金制度が考案された理由は輸出企業を援助するため

ただ、実はそもそも消費税という税制度そのものが、このような事実上の輸出補助金として設けられた制度なのです。
その背景にはGATT(関税貿易に関する一般協定。現在のWTO世界貿易機関の前身)の協定があります。GATTとは
 
関税や各種輸出入規制などに関する貿易障壁を取り除き、多国間自由貿易を維持・拡大するために締結された国際協定。自由・無差別・多角の3原則により自由貿易を実現しようとするもの。
という協定のこと。
コトバンクから引用
 
関税や輸出制限などの貿易障壁を撤廃することを目的として設立されました。したがって、国家が民間企業に補助金を提供することを禁じていました。そこでそれをすり抜けるために、「国内で負担した間接税を還付したものである」という建前で輸出企業に補助金を提供するために考案されました。それがこの消費税の還付金制度なのです(ちなみにこれは日本が考え出した訳ではありません。もともとはヨーロッパ発で「付加価値税」に対して行われたものです)。
 
つまり、このような還付金制度を伴って発足された消費税とは、そもそもの目的が輸出企業への補助金として生み出されたもの。言うなれば、国民から幅広く税金として取り立てたお金を輸出企業へ受け渡すための制度、それが消費税なのです。
 
 

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆