政府がもっと金を使えば日本は財政破綻しない。節約は逆効果!
いよいよ平成最後の年末がやって来ますね。
平成最後のボーナスが出た人もいるでしょうし、そろそろ給料日という方もいらっしゃるでしょう。
いつも一所懸命働いている分、ちょっと嬉しい日が続くかもしれませんね。良いこっちゃ!(o^^o)
でもね…給与明細見るたびに思いませんか?
税金高っ!!って
そうなんですよ。
「いざなぎ景気を超えた」とか言ったって、これだけ税金で取られたら所得はむしろ下がってます。その上、来年度には消費増税が控えてるとか言われています。
こんなんじゃますます生活が苦しくなるわ!と怒り心頭の方も多いでしょう。
でもそう思いながらも、次の瞬間には皆さんこう思うんじゃないでしょうか?
「でも日本は財政赤字だししょうがない。高齢者もどんどん増えて社会保障費も増えるし…」
と。
そう思ってるみなさん。
ちょっと待った!!
それは全然仕方のないことじゃないのです。むしろ「財政赤字だから仕方ない」とか「社会保障費が増える一方」と思った時点で、もう不況スパイラルの罠にハマっているのです!! m9( ゚Д゚) ドーン
経済ド素人の日本経済新聞
例えばこの日本経済新聞の記事。
「日本経済新聞」というくらいですから、日本経済のスペシャリスト達が書いている記事でとても権威があるものだと思われていますが、それは大いなる勘違いです。「日経の記者は経済のド素人」。これは基本中の基本ですので是非覚えておいてください。
この記事を見ると
「歳出を賄うにはほど遠く、借金頼みの財政運営が続く。」
「団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になり始める22年度以降は社会保障費が跳ね上がるため「100兆円予算」が続く可能性がある。」
「赤字国債は1兆8904億円減の25兆7078億円を見込む。堅調な景気と一時的な財源探しのおかげという側面が強い。」
「財政の健全化は遠く、税収で国債費を除いた政策経費をどれだけ賄えるかを示す国の基礎的財政収支は9兆2千億円の赤字。」
と、もう「日本経済は危ない。もう今にも破綻する!」という勢いで書かれていますね。
これを読むだけで「日本経済はヤバイ!」という気分になるかもしれませんが、まず落ち着いてください(笑)。
例えば
社会保障費が跳ね上がるため「100兆円予算」が続く可能性がある。
これですが、これって何が悪いんでしょうね?
経済を考える上でとても大事な視点なのですが、誰かがお金を払う時というのはその反対側で必ずそれを受け取る人がいます。当たり前ですよね。ドブに捨てる訳じゃないんですから。
つまり、お金が支払われるということは、それが別の誰かの所得になっているということです。「社会保障費が跳ね上がる」という書き方が既に悪意に満ちているのですが、社会保障費が支払われるということは社会保障のサービスをしている人たちの所得が増えるということと同じ意味なんです。
当然、それを途中で懐に入れるような輩は厳重に取り締まる必要がありますが、そこをしっかりしてさえいれば社会保障サービスに関わる人の所得が増えることの何が悪いのでしょうか?
むしろこれからの高齢化社会を考えれば、そのような社会保障サービスに関わる人達が「よし、これだけ給与を貰えるならしっかり頑張ろう!」と思えるほど十分な所得を与えることは当然必要なことではないでしょうか。
次にこれ。
赤字国債は1兆8904億円減の25兆7078億円を見込む。堅調な景気と一時的な財源探しのおかげという側面が強い。
うーん・・・赤字国債の発行が増えれば文句言うくせに、減っても文句言うんですね。もう「いちゃもん」以外の何者でもありません。「じゃあ、どうしろっちゅうねん!」って話ですよ。
そして最後にこれ
そもそも「財政健全化」の定義ってなんでしょうか?
あんたら意味分かって使ってんの???
財政健全化とは何なのか?
まずみなさんに知っておいて頂きたいのですが、国家財政において「財政健全化が必須」という人の言うことを信じてはいけません。
先程もちょっと書きましたが、誰かがモノやサービスを購入してお金が支払われる時というのは必ずその反対側にそれを受け取る人がいます。それが所得です。
逆に言えば、所得が手に入る時というのは必ずそれと同額のお金を支払っている人が存在している訳です。これの何が重要かというと、これは「皆が同時に所得(お金)を増やすことはできない」といことを意味しているからです。
これは国家財政においても同じです。
国家の財政(つまり日本政府の財政)が健全化する・・・つまり黒字になるということは、その分別の誰かが同額の支払いを行っているわけです。その「別の誰か」とは誰でしょうか?
当然民間企業、もしくは私達国民です。
したがって、国家財政が黒字化することを目指すのであれば、それは民間企業や国民の財政状況が赤字化することを目指すということと同じなのです。
言い換えれば
「財政健全化が必須」というのは「日本政府が黒字化するために、民間企業と国民は借金抱えて赤字になれ」ということを意味している
のですよ。
テレビや新聞で「財政健全化が〜」とか言っている人はまず間違いなくそのことを理解していません。ただ何となく「赤字は駄目でしょ」というイメージで発言しているだけで、国家財政というのが何かすらも理解していないのです。
日本も財政健全化を達成した時期があった。
ただ、実はこの財政健全化、つまり日本政府が黒字化していた時期が現実にあります。それは1980年代のバブル期です。その時代は日本政府の財政は黒字化していました。
でも、これは先程から述べていること同じで「日本政府が黒字化しているなら、その反対側に必ず赤字化している人がいる」ことになります。そうなんです。その時は「民間企業」と「国民」の貯蓄が赤字化していたのです。
「民間が赤字化」というと「はあ? そんな馬鹿な話あるか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも、実際そうなんですよ。それが「バブル」なのです。
バブルの時は民間の金融機関がこぞって企業に融資をして土地を買わせていました。
そして、個人の人たちも何百万もローンを組んで、土地を買ったり、マンション買ったり、派手な結婚式をやったり、海外旅行行ったり・・・みーんな莫大な消費をしていたのです。果てはいわゆる投資家ではないような普通のサラリーマンや主婦までがゴルフもやらないのにゴルフ会員権を"借金してまで"買ったりしていました。「給料はどんどん上がるんだから、安いうちに借金してでも消費していた方が得だ」と考えてガンガン借金したり、ローン組んだりして消費や投資をしていたのです。
だからこそ!
民間が赤字になっていたからこそ、政府が黒字になっていたのです。
ですから、「財政健全化」を目指すのであれば、民間企業や個人に借金してまで投資をしてもらわなければならないのです。実際、バブル時代はそのようにして財政健全化していたのですから。
しかし、そんなことができますか?
「財政健全化のために国民は1人当たり100万円ローン組んで消費をしなさい」と政府から通達があったとして、「財政健全化のためなら仕方ない・・・・」とローンを組みますか? 余程の富裕層でなければ絶対無理ですよね。少なくとも私は無理です(笑)。
じゃあ、どうすれば良いのか?
景気が回復して、個人消費が安定して伸びていくまで政府が赤字を拡大し続けるしかありません。誰かがお金を使わなければ景気は回復しないのですから、民間がお金を使わないのであれば政府が使うしかないのですよ。そして、景気が回復して民間や個人の赤字幅が拡大する状況になったら、その時点で少しずつ政府の黒字化を目指せば良いのです。
「そんなに国がお金を使いまくったら財政破綻するじゃないか。」という方もいます。
・・・・が、そんなことはあり得ません。なぜなら日本政府には通貨発行権があるからです。日本政府は"日本円"に限って言えば、いくらでもお金を発行できるのです。そんな日本政府が赤字幅を拡大し続けて財政破綻するなんて、絶対にあり得ません。
社会保障費が増えることは実は大歓迎するべき
ここまで書いてきたように、今のようなデフレ不況においてはとにかく日本政府がお金をどんどん使わなくてはなりません。個人においては無駄な出費は控えるべきですが、デフレ状況下の政府においては無駄な出費であっても、出費しないより100万倍マシなのです。無駄でも良いからとにかく政府が出費することが、デフレ状況では最も正しい選択なのです。
普通の感覚では「そんな馬鹿な!!」と思われるかもしれませんが、それほど「デフレ不況」というのは異常な状態なのだということを理解しなくてはなりません。
そういう意味では昨今騒がれている「社会保障費の増大」というのはむしろ歓迎すべきなのです。社会保障費という出費が増えるということは今後の高齢化社会への対策にもなるということですから、”無駄な出費でもとにかく出費することが大事”という異常事態において社会保障費のような無駄ではない出費は大歓迎なのですよ。
さて、ここまで読んで来られていかがでしょうか?
世間で言われていることは全く逆のことを書いてきましたが、デフレという異常事態においてはこれが真実なのです。
だからこそ、私は自分の給与明細を見た時の税金の高さに「アホか!!!」と怒り心頭なわけです。デフレから脱するためには民間企業や個人が消費を拡大するまでの間、政府が赤字を拡大し続けなければなりません。そのためにはむしろ税金を下げることが真の景気対策なのです。
そのことを一人でも多くの国民が理解して、税金の高さに対し「アホか!!」ともっと真剣に怒らなければならないのです。
今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆