世界を救う読書

ビジネス書から文芸書までさまざまな本を通して世界の見方を考えるブログ

若者は結婚しないのではない。結婚できないのだ。

f:id:Kogarasumaru:20190117231139j:plain

 

 「草食男子」という言葉、ご存知ですか?

ご存知ですよね(笑)。

もはや今の若者は草食系がスタンダードと言っても良いほどですが(知らんけどww)、初めてこの「草食男子」なるものが使われたのは、いつのことかご存知でしょうか?

 

Wikipediaによると、コラムニスト深澤さんという方t「U35男子マーケティング図鑑」の中で命名したのが始まりだそうです。

2006年ということはもう12年以上前になるんですね・・・何か自分が年を食った気がする・・・(T_T)

 

さて、そのような草食系という言葉に象徴されるように、最近の若者・・・とくに男性は元気がないというのが通説になっています。

そして、「男がそんなことだから、結婚しないやつが増えるんだ」とか、婚姻率の低下や少子化まで若者の草食化のせいにされる始末です。

 

でも、これって本当にそうでしょうか? 

先日朝日新聞に掲載されていた世論調査に興味深い記事が掲載されていました。

 

 

これは「正規雇用/非正規雇用」「収入」と「結婚」「子育て」の関係について調査したものです。

これによると 非正規雇用のような不安定な雇用や収入が、結婚することへの不安につながっているとのこと。晩婚化や非婚化の原因として、「結婚に対する価値観が変わった」が36%と最も多かったものの、その次に「若い人の雇用や収入が安定しない」の30%が続いたそう。しかも、年齢を30代以下に限った場合、「雇用や収入が安定しない」という理由が最も多くて40%近くを占めたのです。

また、子育ての環境についての質問に関しては、72%が「今の日本は子どもを生み育てにくい社会」と回答。その原因としては「子育ての経済的負担」「仕事と子育ての両立の難しさ」が挙げられたそうですが、この2つってどちらも「経済的な問題」と考えてほぼ良いかと思います。

 

そして、さらにその後には

日本経済についても、これからの成長が「期待できる」は23%にとどまり、「期待できない」が70%。若年層ほど悲観的で、18~29歳の78%が「期待できない」と答えた。

という記述があります。

 

どうでしょうか?

この結果を見ても「若者の草食化」が若者が結婚しないことの理由だと思われますか?

絶対!!!・・・・とは言いませんが、「収入が安定せず、将来の見通しも不安であること」が一番の原因だとしか私には思えません。

※もちろん、そういう経済的な理由でなく個人の価値観で結婚しない、子供をもうけない人たちがいることを否定するわけではありませんよ。かくいう私も結婚はしていますが、子供がおりませんし。

 

上にも書いたように、18~29歳の78%が「期待できない」と答えるような社会で、誰が「お前もそろそろ結婚しないのか」などと若者を責められるでしょうか?

むしろ、そのような状況になるまで日本経済を放置しつづけた政治にこそ問題があり、それを「若者の草食化」のせいにするのは完全な責任転嫁ではないかと思うのです。

 

別に私は「人間は結婚して家族を持って始めて一人前」とか「男なら/女なら、子供くらい産んでおけ」とかいう事を言いたいのではありません。しかし、「結婚したい」「子供が欲しい」と願う人々が"経済的な理由で躊躇する"というような状況だけは、国家として間違っていると思います。

その意味でも、何度も書きますが

 

日本経済のこれからの成長が「期待できる」は23%にとどまり、「期待できない」が70%。若年層ほど悲観的で、18~29歳の78%が「期待できない」と答えた

 

というような状況は「日本の恥」としか言いようがありません。

決してこのような状況を放置してはならない。日本の政治家にはその事をしっかりと肝に銘じて欲しいと思うのです。

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆

このサイトについて プライバシーポリシー
Copyright ©2020 Sekadoku (世界を救う読書管理人)