世界を救う読書

ビジネス書から文芸書までさまざまな本を通して世界の見方を考えるブログ

誰にでもわかる。借金が1,100兆円を超えても日本は財政破綻しない。

相変わらず定期的に報じられる「国の借金◯◯兆円超え!」ニュース。今回はとうとう1,100兆円を超えたそうです。あ〜、そうですか。1,100兆円を超えて過去最大を更新したそうです。へ〜。 

Livedoorの記事によると・・・

財務省は、国債と借入金などを合計した国の借金が去年12月末の時点で1100兆5266億円と過去最大となったと発表しました。今年1月1日時点の人口で計算すると、国民一人当たりの借金はおよそ871万円となり、去年の同じ時期に比べて13万円増えました。

 何かもう記事を書く人も「国の借金が◯◯兆円。国民一人◯◯万円」というテンプレがあって、その数字を書き換えているだけなんじゃないかと思うくらい、"定型文"過ぎて笑えます。

ただ、笑い事じゃないのが笑えないところ(?)です。

 

なぜならこういう記事が定期的に出て、学者が騒ぎ立て、マスコミが報道するということを何度も繰り返すことで「日本の財政は危ないんだ。増税と支出の引き締めをしないと日本が破綻する!」という"間違った"認識が国民の間で共有されてしまうからです。

そして、この「日本は財政破綻する〜」という間違った認識が、今の日本の衰退をどんどん進めていっているのですから、しつこいようでもこの記事が出る度に一人でも多くの人が正しい意見を発信しなくてはなりません。

 

日本は財政破綻しない

これはもうちょっとネットで調べると、ものすごく大量な情報や説明が出てくると思いますが、日本が財政破綻するなどということは理論的にあり得ません。

色々な理由がありますが、究極的な理由は日本には「通貨発行権」があるからです。つまり日本は理論的にはいくらでもお金を発行することができるのです。

歴史的にも通貨発行権を持った国が財政破綻した事例はありません。当たり前です。

 

ただ、こういうと

「ギリシャやアルゼンチンだって財政破綻したじゃないか」

「お金を発行しまくってハイパーインフレーションになったらどうするんだ?」

と言う方がいらっしゃいますので、それについても簡単に説明しておきます。

 

ギリシャだって財政破綻したから日本も財政破綻する?

かつてはギリシャやアルゼンチンも財政破綻しました。確かに国家が財政破綻する可能性自体はあります。ですが、それは借金が自国通貨ではない場合のみです。

ギリシャはユーロでの借金でした。そして、ギリシャにユーロの発行権はありません。

アルゼンチンはUSドルでの借金でした。そしてアルゼンチンにはUSドルの発行権はありません。

また、30代以上の方だと北海道の夕張市が財政破綻したことを覚えている方もいらっしゃるかもしれませんが、夕張市も一地方自治体であり通貨発行権がなかったから破綻したのです。

 

しかし、日本の借金の場合は違います。

日本の借金というとまるで外国から借りているんじゃないかというイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、全然違います。日本の借金というのは、ほぼ100%日本国内から用立てられています。

また、その借金とやらも「日本円」での借金で、USドルとかユーロではありません。

だからもし「返済しろ」という話になったとしても日本円で払えば良いし、その日本円は政府がいくらでも発行できます。

そんな国が一体どうやったら財政破綻するというのか? 

 

「日本円ならいくらでも発行できるから借金し放題? そんなのズルいじゃないか!! 錬金術じゃないか!」と思われますか?

そうかもしれませんね。

でも通貨ってそういうもんなんですよ。

ズルいと思われようが何だろうが、そういうシステムとして成立していて法律的にも何も問題がないのです。

そうであれば、むしろそれを活用しない方がどうかしていると思いませんか?

 

ハイパーインフレーションなんて起こらない

次に 「お金を発行しまくってハイパーインフレーションになったらどうするんだ?」について。

まず物価には基本的に物価上昇が続くインフレと、物価下落が続くデフレの2種類しかありません。そして、今日本はデフレです。そんな状況の中、黒田日銀総裁が「異次元緩和」でお金を発行しまくりました。いくら発行されたかご存知ですか?

なんと350兆円です。350兆円もお金を発行したのです。

 

で、その結果、今どうなってますか?? ハイパーインフレーションとやらになりましたか? なってませんね。ちっとも、これっぽっちもなっていません。

ハイパーインフレどころかデフレ進行真っ最中です。それが現実です。

もしあなたの周りに「お金を発行しまくったらハイパーインフレーションになるよ」という人がいれば、「じゃあ、具体的にいくら発行したら、ハイパーインフレーションになるの?」と聞いてみてください。

絶対説明できませんよ。だってそんなことあり得ないのですから。

 

ただ、そうは言っても一つだけハイパーインフレーションになる可能性がある選択肢があります。

「ハイパーインフレーション」という状態は、お金の価値がとてつもないスピードで下落し、逆にモノやサービスの価値がとてつもないスピードで上がった状態です。そのような状況では、お金はただの紙屑になります。

では、そのようなことが起こる状況とは何でしょうか?

ズバリ、戦争です。

相手がどこでも良いのですが(いや、戦争自体よくないのですが)、日本が戦争に巻き込まれ大都市に片っ端から核ミサイルでも打ち込まれて、政府機能が崩壊し、モノやサービスの生産能力が完全に破壊されたら、ハイパーインフレーションになる可能性はあります。

逆に言えば、そのような圧倒的な破壊活動により日本が壊滅寸前になるような状況にならなければ、ハイパーインフレーションになどなるはずがありません。

 

一番大事なのはメディアや学者を盲信しないこと

というわけで、日本の財政破綻などということが起こりえないことを説明してきました。

ただ、ここで書いたことは別に私の完全オリジナルでもなんでもありません。書店に行けばもっと詳しく専門的に論評をしている本がいくらでもあります。現代であればちゃんとインターネットなどで調べれば、もっと詳しく書いてあるサイトもあるでしょう。

ぜひ検索してみてください。

 

また、同じくらい「やっぱり日本は財政破綻する」と主張している本やサイトもあります。もし「これだけ日本は財政破綻するとメディアが言っているのに、それが嘘だなんて信じられない」というのであれば、そういう財政破綻肯定論を読んでみるのも良いかもしれません。

 

ただ、一番マズイのはメディアが言っているから、偉い学者さんが言っているから、といって自分では何も調べずに一方的な情報を盲信してしまうことです。どのような理論であっても最終的にはやはりそれを信じるか、信じないかはその人次第です。自分で判断するしかありません。

ですが、何も調べもせずに盲信するのは自分で考えることを止めて、自分の脳みそを人に預けるのと同じです。それはもはや宗教の世界です。

 

私が今回書いたことに納得しないのであれば、それはそれで構いません。ただ、そうであればちゃんと自分でも調べた上で、勉強した上で判断して欲しい。実際問題として、財政破綻するのが本当かどうかよりも、「財政破綻するとみんな信じている」という事実の方が影響力が大きいのです。だからこそ自分の目で観て、自分で考えて判断して欲しい。

今回の投稿がそのための一助になれば幸いです。

 

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございます😊

 

このサイトについて プライバシーポリシー
Copyright ©2020 Sekadoku (世界を救う読書管理人)