"災害時の命綱"AMラジオを廃止させるな。
先日報道されていましたが、国の火山噴火検討会が富士山が噴火した場合に起こる災害のシミュレート結果を発表しました。それによると
富士山で大規模な噴火が発生した場合、首都圏を含めた各地にどのように火山灰が広がり影響が出るのか。国の検討会が公表したシミュレーションでは、周辺で1メートル以上、首都圏でも数センチから10センチ余りの火山灰が積もり、交通機関やライフラインなどに影響が出るおそれがあることが分かりました。
私たちの生活にも大変大きな影響を及ぼしそうです。
今から300年ほど前の江戸時代に起こった前回の宝永噴火の際には、およそ二ヶ月も火山灰が降り続けたとのこと。大量の火山灰が噴き出たのが特徴で、ふもとの村では3メートル、江戸でも数センチの灰が積もりその量は合わせて17億立方メートルに到達。これは8年前に発生した東日本大震災による災害廃棄物、4600万立方メートルの37倍に相当するそうです・・・・お、恐ろしい!
そんな災害大国の日本ですが、そのような大災害に襲われた時に必要なものと言えば何でしょう?
水、食料などに現代では「スマホ」がかなり上位に来そうですが、やはりどんな災害対策サイトでも必需品として挙げられるのが「ラジオ」です。
AMラジオ廃止案が上がっている
スマホも大事ですが、やはりバッテリーの問題や災害時の通信障害、回線の混雑によるつながりにくさなどから考えて、やはりラジオは貴重な情報源といえるでしょう。
そんなラジオはご存知の通りAMとFMの2種類があります。
最近ワイドFMというものが出てきて、FMでもAMラジオが聞けるようになってきたことを受け、先日民放連がラジオのAM放送を廃止しFM放送に転換できるようにするため、総務省に制度改正を求める方針を決めたというニュースが流れたのをご存知でしょうか?
そもそもAMとFMの違いとは?
AMと言えば、皆さんFMより音が悪くて聴き取りづらいというイメージがあると思います。まぁ、実際そうですので「AMがなくなって何が悪いんだ?」と思うかたもいらっしゃるでしょう。
それが事はそれほど単純ではありません。
AMとFMの違いについて、ここで事細かく説明するのは省きますが、これらは音の波である周波数が違います。AMは波がゆっくり流れる長波、FMは波がスピード感を持って流れる短波。
よくドラマで誰かが入院している時に、心臓の脈拍をピコン、ピコンって表示するメーターがありますよね。あれで見えるような波形がせわしなく動いているのがFMで、ゆっくりと波形が流れているのがAMと考えればイメージが湧くのではないでしょうか。
この波形によってFMは音質が良い反面、届けられる距離が短いという弱点もあります。
一方AMは音質はFMに劣りますが、遠くまで届けられるという長所もあるのです。
災害時にはAMこそが大事
なので、災害が起こった時のように実は大事なのは、音質が悪くても遠くまで届けられるAMの方なのです。特にFMはAMに比べ電波が遠くまで届かず、多数の中継局が必要になりますので、災害時にFMだけで対応できるかと言えば、甚だ疑問です。
どれだけ立派なラジオを持っていても、肝心の電波が届かないのでは意味がないですからね(笑)。
ちなみに、AM廃止案をだしている理由は「AM局の多くは広告収入の低迷を受け」だそうです。
この日本という災害大国において、万が一の時のインフラとも言えるAMを「広告収入のために廃止する」というのであれば、国が買い取って全部NHKでAMラジオ放送を続けろ! それが国民の生命を預かる者の義務だと思うのです。
今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆