世界を救う読書

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移民問題でスウェーデン崩壊。「福祉と平等の国」の恐るべき実態。

さて、みなさんスウェーデンという国の名前を聞いて何を思い浮かべますか?

自由と平等。

「ゆりかごから墓場まで」という言葉に象徴される高福祉社会。

あるいは今なら「IKEA」という方も多いかもしれません。

いずれにせよスウェーデンのみならず「北欧」という地域に対しては、私たち日本人は漠然と「格差が少なく、人に優しい社会」というイメージを抱いている人が多いと思います。

 

ところがそんな北欧の雄、スウェーデンではかつてないほどの社会格差が広がりつつあるのです。

 

スウェーデンの移民を守るために格差拡大を容認する???

スウェーデンと言えば、昔から高福祉社会の典型として有名でした。しかし、その高福祉社会によって、その充実した社会保障を目当てにした移民を多数呼び寄せることになりした。

それによるいわゆる「移民のフリーライド問題」が起こります。

その社会保障の負担は国民によって賄われているのですが、それに税金を支払わない移民が「ただ乗り (フリーライド)」することで、スウェーデン国民がフリーライドの移民の社会保障を負担するといういびつな構造が生まれてしまいました。

当然、国民の多くは反発します。

その国民の多くの指示を受けて、反移民を掲げるスウェーデン民主党などの政党が力をつけてきました。

 

日本の安倍政権のように、富裕層とがっつり手を組んでいる現在のスウェーデンの二大政党は、基本的な方向性は異なります。いわゆる右派と左派というやつです。

でも、そんな対立よりも「“安い労働力”という富裕層にとって重要な財産を追い出そうとする勢力が強くなってしまっては溜まったもんじゃない!」ということで、スウェーデン民主党を少数派に追い込むために一致協力します。

 

その協力がなんと「富裕層への減税」をする一方で、その減税分を「高齢者介護費用の削減」「環境税の引き上げ」によって補うというもの。

富裕層に手厚く、中〜低所得者層に厳しい政策が目白押しになっております。

 

スウェーデン国家の格差を広げてでも、何としても「移民反対」を唱えるスウェーデン民主党の力を押さえたいということなのでしょう。

ただ「反移民」という言葉を聞くと、差別的で、ポピュリズム的な、右翼政党なんだろうと思われるかもしれません。しかし、本当に「反移民」とはそんな極右的な動きなんでしょうか。

 

スウェーデンで膨張する移民犯罪

実際の数字を見てみましょう。

1975年にスウェーデンの警察に届け出のあったレイプ事件は421件でしたが、2014年には年間6,620件にまで増加。人口比でのレイプ発生率をみるとスウェーデンは世界で2番めに高い国になっています。

その背景にある一つの事件を紹介しましょう。

 

2014年夏、「我らはストックホルム」と題する音楽会が開かれました。しかしそこの会場で14歳の女の子を含む、数十人の少女たちが、アフガニスタン出身の移民集団によりレイプされました。しかも、地元の警察はそのことを隠蔽し、世間や警察組織に報告しませんでした。

犯人の中で有罪になったものはゼロ。

しかもこのような移民による計画的レイプ事件は2015年にストックホルムや他の都市で開かれた音楽祭でも同じように発生しています。

※ダグラス・マレー「西洋の自死」P383

 

更に問題なのはメディアもその件を報道しないということ。

移民のイメージを悪くするような報道を行えば、そのメディアは差別主義だとして批判されるため、移民を悪くいうような論調が世間に出ることはなかったのです。

時には実際にはソマリア人がフェリーの船内で少女を集団レイプした事件では、「スウェーデン人が犯人だった」などという誤報を意図的に流したりもしたのです。

 

政治家はそのような移民犯罪を止めようとしないばかりか、さらに拡張しようとする。

警察は移民の犯罪から国民を守ってくれない。

メディアは「背別主義者」と言われるのが恐くて報道しない。

しかし、移民のフリーライドを国民が支えなくてはならない。

 

そんな状況で「反移民」のムードが高まることは当然ではないでしょうか?

しかし、スウェーデン政府は国会におけるの力の論理でそれを抑え込むために、社会的影響力の大きい富裕層を抱き込み、中間層を貧困層をさらに厳しく締め上げるという方法を選んだのです。

それがスウェーデンという国家の現実です。

 

これは日本とも無縁ではない。

今年から移民受け入れ拡大を積極的に行うことが決まった日本も、このスウェーデンの実情は他人事ではありません。

富裕層や経済界とズブズブの関係にある安倍政権は、このスウェーデンのような移民促進、日本人労働者の締め上げをどんどん行っていくことでしょう。

 

西洋で失敗し、EU崩壊寸前にまで被害が拡大している移民問題をそっくりそのまま周回遅れでなぞっている国、日本。

多文化共生主義などという言葉は理想論としては良いのですが、現実はそんなにあまくありません。その理想論が国民が生きる現実の社会を粉々に打ち砕きつつあるスウェーデンの姿を見れば、私たちを待ち構えている未来像が見えてくるのではないでしょうか。 

 

 今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆

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