私達が失われた20年で逃した所得は・・・・何と1◯円!!!!
失われた20年。
長いデフレ不況にあえぐ日本を指して言われる言葉です。ご存知の方も多いのではないでしょうか。まぁ、最早「失われた30年」と言った方が良いかもしれませんけどね…。
しかし、失われた20年で具体的に失われたものは何でしょうか?
「停滞した20年」くらいの意味で使われているように使われているように思いますが、実はこの間具体的に確実に失われたものがあります。
それは私たち国民の所得です。
では、いったいどれくらいの所得が失われたのでしょうか。
これは井上智洋・齋藤元章著「人工知能は資本主義を終焉させるか」に掲載されている資料なのですが、1987年から2016年までの間に“仮に”名目GDPが対前年比5%で伸びていた場合、実際に日本で創出された名目GDPの総額に上乗せして、なんと
約9519兆3160億円!!!
もの莫大な所得を我々が稼いでいたことになるのです。
もう一度書きますが、“私達が実際に稼いだお金プラスアルファで”ほぼ1京円稼いでいたはずなのです。
¥10,000,000,000,000,000ですよ!!!!
1京円ということは、な、なんと国民一人当り8,330万円稼いでいた“はず”という計算になります。お、恐ろしい・・・。もし8,330万円も貯金があったら皆さんどうしますか(笑)。
もちろん現在の名目GDPがほぼ横ばいであることを考えれば、前年比5%の伸びという仮定がそもそも荒唐無稽だと思われるかもしれません。発展途上国ならまだしも先進国でそんなことできる訳がないという人もいらっしゃるでしょう。
しかし、実際アメリカはその間、同じく対前年比で名目GDP4.5%という成長率で伸びています。
さらに、我が国1981年から1996年までは年平均4.8%で成長していましたので、5%というのは荒唐無稽な数値ではないと思います。
しかし、ご存知の通り現実には1986年からの30年間で見ても年平均1.5%。一方アメリカは4.5%、中国は13%・・・・これでは現在のような経済規模格差が生じても何も不思議ではありません。
日本の経済停滞を嘲笑するかのように「失われた20年」などと言う人がいますが、このように実際私達が失った所得を数字で見ると、そんな斜に構えた発言をしている場合ではないことが身に沁みて実感できるのではないでしょうか。
だからこそ私は常々思うのです。
くだらない政権争いや、現実を無視した経済学に基づいた経済実験をしている暇があったら、さっさとデフレを終わらせろ!!!と。
今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆