世界を救う読書

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結論ありき内容なしの経済白書と提灯記事しか書けないメディア

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先日2019年版の経済財政白書というレポートが発表されました。

「経済白書ってなんやねん?」

って思われますよね(笑)。

一言で言うと

 

「日本経済の最近の動向を調査して、今後どのようなことに力を入れるべきかを提案するもの」

 

というところです。

全部で140ページくらいある大作で、これを毎年せっせと作っている官僚たちは本当に大変だなと思います。

頑張ったね! 官僚さん! (笑)

 

 

働き手の多様化って何?

もちろん今年もいろんなテーマについて書かれているのですが、今回気になったのはこのテーマ。「生産性向上と働き手の多様化」です。

上記の日経新聞の記事では

少子高齢化と人口減少が進む日本で企業が収益や生産性を高めるためには、働き手の多様化を進める必要があると分析。多様な人材を活用していくために、年功的な人事や長時間労働など「日本的な雇用慣行の見直し」が欠かせないと強調した。

と書かれています。

要するに

 

「人手不足で大変な企業は生産性向上で補うべし。そのためには働き手の多様化が必須だ!」

 

ということ。

 

「働き手の多様化って何?」と言われれば、それは「女性、高齢者、そして外国人の雇用を増やせ」ということです。

 

働き手が多様化すれば生産性が上がるのか?

確かに日本の人手不足は深刻です。それをカバーするには、現在いる人達でより多くの付加価値を生み出せるように生産性を向上させるしかありません。

それはその通り。

とは言え、じゃあ「働き手が多様化すれば生産性は上がるのか?」と言えば、そうとも限りません。

 

個人的にちょっとおもしろいなぁと思ったのですが、メディアの報道では

 

「働き手の多様化による生産性の向上が必須で、そのためには日本的雇用の慣行を見直す必要がある」

 

という結論になっています。

上記の日経新聞でもそう。

でも、経済白書を見るとこう書いてあるんですよね。

 

「多様な人材がいることで新しいアイデアの創出やイノベーションが起こり、企業業績や生産性にプラスの効果が期待される一方、従業員間のコミュニケーションコストが高まる等のネガティブな影響も考えられる。最終的にどちらの影響が大きいのかは企業の組織のあり方や産業分野にもよるため一概に言えないが、実証的にも諸外国も含めた分析結果は両方の結果がある。」

 

え?

「働き手の多様化による影響はプラスとマイナスがあり、どちらの影響が大きいかは一概にはいえない」

 

ちょwww

マジすかwww

 

さらには、こうも書いてあります。

 

「多様性の向上がチームの目標や任務に与える影響について43本の研究結果を整理した海外の論文によると、研究結果の約60%は効果が観察されない、約20%はプラスの効果、約20%はマイナスの効果であったとされています。」

 

は???

海外の研究によると働き手の多様化による効果は

 

プラスが20%

マイナスが20%

どちらとも言えないが60%

 

これって普通に読めば「働き手を多様化しても意味があるかどうかよく分かりません」ってことじゃないの?ww

 

それでも報道では「経済白書は生産性向上には働き手の多様化が必須で、そのためには日本的慣行を見直す必要がある」って言っている・・・。

これはもう外国人労働者受け入れを正当化するために「どうせこんな長いレポート、国民の誰も読みやしないんだから、外国人人材を雇用することが必須だってことにしとけ!!」っていう結論ありきで、メディアに報道させてるとしか思えないのは私だけでしょうか(笑)。

 

私が性格悪いのかな??ww 

 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆 

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