厚労省の不正統計があっても「景気判断には影響ない」とかあり得ない。
さて先日から世間を騒がせております、厚生労働省の不正統計問題。
私はこの報道がされた時に当然、現在安倍内閣が考えている景気判断に修正が加わるものだと思っていました。もちろん「アベノミクスは失敗でした。」とか、そこまではいかないにしても「景気判断を慎重に見極める必要がある」くらいのことにはなるのは避けられないかなと。
ですが、甘かったですね。
全然甘かったです(笑)。
ブルームバーグの記事によると
茂木敏充経済再生担当相は(中略)修正により「景気判断が変わることはない」と述べた。
そうです。
おやおや、そう来ましたか(笑)。なかなか面白いことを仰いますね。
ちなみに、別記事にはなりますが、ロイター通信の報道によりますと
「厚生労働省は23日、毎月勤労統計の不正調査を受け、再集計した修正値を公表した。その中で、2018年の実質賃金は前年同月の伸び率が9月を除き、10カ月間で下方修正された。」
とのこと。
つまり、現在統計が出ている2018年の全ての月において、9月以外の全てで実質賃金が以前の発表ほど伸びていないということが分かったということです。
現在日本が置かれているデフレ不況とは、実質賃金が伸びず国民の貧困化が進んでいる状況です。実質賃金が増えていないからこそ、GDPが伸びず、日本の税収も伸びない。だから財政赤字だとかいう話になるわけです。
すなわち実質賃金が伸びていないことが、現在の日本の惨憺たる経済状況の原因の一つでもあるわけですから、当然内閣の景気判断もそれを踏まえて行われるべきです。
そのような状況でありながら、実質賃金について厚生労働省が不正を行って「実際は伸びていないのに、伸びているように統計を操作していた」という驚愕の事実が判明しも関わらず
「景気判断が変わることがない ( ・ิω・ิ)」
by 経済再生担当
・・・・・なめんとんのか????
このような内閣の態度から導き出されることが一つあります。
それは実際の統計結果など安倍内閣は気にしていない、ということです。
あるいは控えめに言っても財務省の官僚からでたらめの説明を受けて、そのように信じ込んでいるのでしょう。
彼らにとっては「理論的にアベノミクスは成功するはずであり、成功しなければならない。統計データがどう示そうが関係ない」のでしょう。先月の麻生太郎副総理の(賃金が上がっていないと思うのは)「上がっていないと感じる人の感性」の問題という言葉が、それを象徴しています。
「アベノミクスは成功するはず。成功してないのであれば、それは現実が間違っているのだ。」というところでしょうか。
この状況を変えるには今年行われる参議院選挙で、自民党議員を片っ端から落選させるしかありません。そのためには、とにかく選挙に行かなくてはなりません。投票権を行使しないのでは、結局自民党が勝ってしまうので意味がないのです。
たしかにまどろっこしいとは思います。ですが、それが今の政治システムである以上仕方ありません。
今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😊