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読書レビュー 「AI x 人口減少 これから日本で何が起こるのか」

今回は久々の読書レビュー!

お題はこちらです!

中原圭介著 「 AI x 人口減少 これから日本で何が起こるのか」。

AI×人口減少 これから日本で何が起こるのか

AI×人口減少 これから日本で何が起こるのか

 

 [目次]

 

内容を2行で書く。

多分今回の読書レビューをご覧になっている方は、昨今話題になっている「AI」と「人口減少」のどちらか、あるいは両方に興味がある方だと思います。

例えば

「AIが発達して人間に取って代わるっていうのは本当なのか?」

「自分の仕事は大丈夫だろうか?」

「人手不足が話題だけどどうしようもないのか?」

「人口減少で日本は衰退するしかないのか?」

などなど・・・。

 

私もそのクチでこの本を読んでみたのですが・・・ぶっちゃけて言えばその感想は

「大して新しいこと言ってないなww」

です(笑)。

読書レビューを書く以上どうやって話を膨らませようかと私なりに試行錯誤したのですが・・・「ふくらませるの無理だわwww」という結論に達しました。

というわけで、この本での著者の主張をズバリ2行で言ってしまいましょう。

 

「人口減少は当分何ともならない。行政の責任で何とかしろ。

AIの進化は止められない。働きたかったらむしろAIと共存する方法を考えろ。」

 

以上! (笑)

本当にこれに尽きるのですが、一応もうちょっと詳しく言うと・・

「日本の人口減少の原因は“東京への一極集中”と“結婚率の低さ”が原因。これは今後数十年間何ともならない。長期的な対策としては企業が地方へ分散するように、地方での税制優遇などの行政が講じるべき。

一方、AIの進化については、これももはや止めようがない。弁護士や銀行員などのマニュアル化可能な業務だけでなく医師などのエリート職も今後はAIに取って代わられる。

それはもう避けられないのだから、AIに仕事を取られないために頑張るよりも、自分の仕事をAIには代替不可能である難しい複雑な判断が必要となるような形に洗練化させて行かなければならない。

むしろそれによってAIと共存する方向を目指すべきである。」

 

という感じでしょうか。

 

AIや人口減少に詳しい人には物足りないかも。

とは言え、一応250ページくらいある本ですので、本の中ではもっと詳しく・・・例えば、人口減少が今のように至った原因や今後の見通しを統計データを用いてもっと詳しく書いてありますので、そのような詳細なデータも興味がある方は是非本を購入してご覧頂ければ良いかと思います。

ただ、AIや人口減少に興味があって色々な情報をすでに得ている人には、「どっかで聞いたことあるなぁ・・・」という感じで、ちょっと物足りないと思います。

また、「AI x 人口減少」という本のタイトルからすると、AIの進化と人口減少が相乗効果でどのような影響を社会に及ぼすのか? という知見が得られそうな感じがしますが、実際の中身はAIと人口減少の影響がそれぞれ別々に書かれているだけで、「それらが合わさって社会のあり方自体を変えていく・・・」みたいなダイナミックな内容にはなっていません。

それぞれが並列に書かれているだけって感じ?

なので、この手の内容に詳しい人には、立ち読みでザッと見れば良いかな?というところでしょうか。

 

AI興味がある人にお勧めの本を紹介 

以上かなり辛口なレビューをお届けました(笑)。

とは言え、このままでレビューを終えるのも何か後味が悪いので、折角ですからAIやそれが与える社会への影響といった事に興味がある方へお勧めしたい本をリストアップしておきます。

どうせ読むならこっちの方が面白いと思いますよ。

 

松田卓也 著「人類を超えるAIは日本から生まれる」

世間的にはあまり知られていませんが、現在の日本の人工知能の立役者の一人である松田氏による著作。

新書なので文量は少ないのですが、現在に至るまでの人工知能技術発展の過程、先端の人工知能技術が何を目指しているのか、そして「どらえもん」のような汎用型人工知能が実現された時に人類がどうなるのか?といった幅広く深いテーマについて書かれています。

物理学者の著者が書いただけあって文章自体が若干読みづらいのが、ちょっと難点かもです。ご本人もちょっと個性的なおじいさんなので独特の語り口調が・・・・。

ただ、これを読むだけで今までの人工知能の歴史とこれから向かう未来が一本に繋がる良書です。

人類を超えるAIは日本から生まれる (廣済堂新書)

人類を超えるAIは日本から生まれる (廣済堂新書)

 

 

清水亮 著「よくわかる人工知能」

人工知能ブームの火付け役となったディープラーニングという技術の何がすごいのか、「人間の脳の仕組みを人工的に作り上げる」という人工知能のそのもの目的に対して現在の技術がどこまで実現できているのか、そして現在の人工知能の技術的な壁と今後の展望などをそれぞれの分野の専門家と著者が対談する形で書かれた本。

ちょっと専門的な話も出てくるので全くの初心者には難しいかもしれませんが、人工知能の基礎的な知識が得られるので、それが分かっていると現在〜ちょっと先の未来の人工知能に何ができて何ができないのかが分かりやすくなります。

よくわかる人工知能 最先端の人だけが知っているディープラーニングのひみつ
 

 

井上智洋 著「人工知能と経済の未来」

新書コーナーで今でも結構取り上げられているので、見たことある人も多いと思います。

経済学者の著者が経済学的な知見から人工知能の可能性と、それがもたらす経済と社会への影響について考察。そして、来たるべき未来に対してどのような対策を練るべきかをかなり具体的に述べてあります。

人工知能そのものよりも「人工知能とそれが与える社会への影響について知りたい」という人にはお薦めです。

人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)

人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)

 

 

というわけで、今回のレビューはここまで! 

今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆

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