日産・ルノーだけじゃない。パリも大炎上。フランスがいよいよ窮地に追い込まれている。
どこぞの自動車メーカーの不正会計によりフランスが急遽注目を集めていますね!
そんなフランスの中心地と言えばパリ。パリと言えばパリジャン、パリジェンヌ! オシャレに興味がある人には正に聖地とも言える都市の一つですが、実は最近のパリは、特に凱旋門やシャンゼリゼ通りの近くは治安の悪化が叫ばれて久しい都市となっています。そんなパリで恐ろしい事件が起こりましたね。
なんとフランス全土で28万人以上が道路を遮断する大規模が発生。しかも24日のデモにはフランス国内で約2万3000人、シャンゼリゼ通りでは約5000人が参加。治安部隊に物を投げつけたり、車に火をつけるなどデモ隊の一部が暴徒化し、治安部隊は催涙ガスなどを使って対抗した。フランス全土で130人、パリ市内では42人が逮捕されたそうです。
記事によると
バリケードが築かれた大通りでは横倒しされた車両が炎と黒煙を上げ爆発。「マクロンうせろ」と大統領を批判するプラカードなどを掲げるデモ隊と治安部隊は数時間にわたり衝突を繰り返し、催涙弾の発射音やサイレンが鳴り響き凱旋門が煙にかすむ大通りは、緊迫した状況が続いた。
模様。
この一連のデモは、燃料価格の高騰に抗議する「黄色いベスト運動」の一環として始まった。参加者は、道路工事で作業する際などに使用する黄色い安全ベストを着用しているそうです。
まさにあれですね・・・・中国の三国志に詳しい方ならご存知の黄巾の乱です。リアル"真・三國無双 in Paris"といったところでしょうか(不謹慎ですみませんm(_ _)m)。でも、そんな洒落を言って気分を落ち着けないといけないほど、驚くべき事件だと思います。
下記のロイターの記事には事件の写真が多数掲載されています。
是非一度見て頂きたいですが、とても「ファッションの聖地パリ」とは思えない恐ろしい光景が広がっています。
この写真をみるだけで実に恐ろしいことが今正にフランスで起こっていることが分かります。・・・が、逆に驚くべきほど日本のメディアでは取り上げられていませんね。
逆にビックリですが、日本のマスコミが取り上げない理由は明らかです。
それはフランスの前回の総選挙で、現政権のマクロン氏を若くて格好良い自由の騎士として持ち上げた手前、彼が推し進めている自由主義的&グローバリズム的な政策により国民の憤懣が鬱積し、支持率は軒並み急落(現状では何と27%)。挙げ句の果てに今回のような暴動が発生した訳です。
マクロンをあれだけ支持した手前、マクロン政権のこのような混乱状態には見て見ぬふりを決め込みたいのでしょう。
それはそれで良く分かります。分からんけど、気持ちだけは分かります(笑)。
ただ、その一方で数少ない今回に暴動に関する記事に対して、いくつか「フランス人は土民」「暴動しても何にもならないのに馬鹿だ」というような意見を目にしました。
個人の主義主張を批判するつもりはありませんが、このような反応を目にすると「何だかんだ言っても日本は"まだ"幸せだな」と私は思うのです。
今日はそんな話を一つ。
そもそもフランスの環境悪化は日本人が想像を遥かに超えている
日本が幸せだと思う理由の一つは、フランス人もただ溜まった鬱憤のはけ口としてこんな暴動を起こしている訳ではなく、生活環境がここまで追い込まれた結果であるということ。
フランスはここ10年以上失業率が9%以上という高止まりになっていますが、特に24歳までの若年層では30%を超えるという異常事態が続いています。30%というと4人に1人以上ですからね・・・。町中で石を投げれば失業者に当たるんじゃないかというくらいの確率です。
また、移民や難民の数も年間数十万人単位で増加。移民を中心とした貧困層とのトラブルも相次いでいるのは広く知られており、暴動は今回だけでなくフランス中で多発する有様となっています。
下記のニュースはフランスの有名な都市ナントで起きた事件を報じたものですが
ナントでは市内の複数の貧困地区で、怒った若者たちが警官隊と衝突。放火された車両や割られた建物の窓ガラスが路上に散乱している。5日未明には、図書館や保育所、薬局など複数の建物や車40台以上が放火されたほか、約1000人が「アブ(男性の名)のために正義を」と叫びながら抗議デモを行い、男性が死亡した状況について真実が解明されるよう要求した。
一年前に行われた総選挙で選ばれたフランス大統領もそのような事態を収集するどころか、年金受給年齢の引き上げ、労働規制を緩和し、雇用を不安定化。公共インフラの民営化、移民受入の拡大など、典型的なグローバリズム&新自由主義的政策を推し進めることで、むしろ国民の分断を加速させています。
生活環境は悪化、経済状況も悪化、街の安全は失われ、ましてや国家元首までもがそれを促進するような政策を進める・・・・。今回の暴動はそんな絶望に追い込まれた人間たちが必死に叫び声ではないかと思えます。
そのようなフランス人達の絶望に対して「土民www」などと断じて馬鹿にするのは、想像力の欠如と言わざるを得ません。ましてや、安倍政権が移民受入拡大などの新自由主義的政策を推し進め、多くの国民が「移民受入やむなし」「民間企業に任せれば全てうまく行く!」などと安倍政権の間違った政策を礼賛している状況では、今のフランスの状況は正に「明日は我が身」なのです。
むしろフランスを反面教師にして、今の日本がどうするべきか?を考えるべきではないでしょうか。
フランス人の叫びは「主権者」としての意識が強固であるからこそ
そして私が考える「日本がなんだかんだで幸せである」というもう一つの理由。それは
それがヨーロッパにおける主権誕生のざっくりの流れですが、その一方、日本はどうだったか?
日本では封建制度は崩壊しなかった?
今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😆