世界最強の日本のパスポートを郵送開始?
皆さんは知っていますか? 「日本のパスポート世界最強伝説」を・・・!
というのは煽り過ぎかもしれませんが(笑、)世界各国で永住権の取得支援などを手がけるイギリスの会社「ヘンリー&パートナーズ」が発表している、ビザなし、または、アライバルビザ取得で渡航することのできる国の数に関するランキングによれば、日本は世界190カ国の内で堂々の第1位を獲得しているのです。
[目次]
世界パスポートランキング2019公開
ランキング上位だけを記載すると
1位 日本、シンガポール
2位 フィンランド、ドイツ、韓国
3位 デンマーク、イタリア、ルクセンブルク
4位 フランス、スペイン、スウェーデン
5位 オーストリア、オランダ、ポルトガル、スイス
・
・
・
という感じ。
日本は2018年は単独首位だったのですが2019年度はシンガポールに追い付かれてしまいましたね。残念!
ちなみにアメリカは第六位です。
参考元: ヘンリー&パートナーズ
https://www.henleypassportindex.com/assets/2019/Q3/HPI%20Report%20190701.pdf
私も実感した日本人パスポートの威力
私達日本人はパスポートさえ取れれば、基本的には全世界どのような国でも行けると思いがちです。実際日本のパスポートがあればほとんどの国へビザなし渡航することが可能です。
ですので、ついついそれが「当たり前」だと思ってしまうのですが、これって実はすごいことなのです。
実は私も以前海外へ行った時に日本のパスポートの威力を思い知ったことがあります。
新婚旅行でヨーロッパへ行った時にフランクフルト空港で別の便に乗り継ぐ時がありました。で、海外ではよくある航空会社の手続きミスで空港への到着が遅れ、到着した時にはもう乗り継ぐはずの飛行機が出る寸前という状況。
私もさすがに「これはもう無理なやつだ・・・」と諦めかけましたが、何と日本のパスポートを見せただけで
「あなた日本人でしょ!? じゃあ良いから、さっさと行って!!」
と逆ギレ(?)されて、持ち物検査などは全部スルーで飛行機に乗せてくれたのです。
冷静に考えると「あれは本当に良かったのか??(笑)」と思ってしまいますが、日本人であることがどれ程海外で信頼の証であるかを思い知った出来事でした。
世界最強パスポートを郵送可能に?
そんな世界最強のパスポートですが、申請と受け取りは実際にパスポートを発行してくれる出先機関へ実際に行かなければなりません。
確かにちょっと面倒ではあるのですが、「最強パスポート」のためですから、まぁ仕方ないかと私は思っています。
ところが。
何と外務省がこのパスポートを郵送で交付できるように検討開始したらしいのです。
政府は、発行された旅券(パスポート)を郵送で受け取れるようにする制度改正の検討に入った。パスポート申請・交付窓口を運営する都道府県側と調整を進め、早期実現を目指す。インターネットでの申請を二〇二二年度にも導入。手数料のクレジットカード払いは早ければ二一年度に可能にする。国民の利便性向上が狙い。政府筋が明らかにした。
このニュースを耳にした時、私は開口一番
アホか!!!
と叫んでしまいました。
確かにいちいちパスポートを取りに行くのは手間です。
でも、だからと言って郵送するなんてとんでもないと私は思います。
先程書いたように日本のパスポートは正に世界最強です。日本に限らず世界各国にアクセスできる高価値パスポートを手に入れるために、世界では数百万円というお金を闇組織に支払って手に入れようとする人たちが大勢いるのです。
そんなパスポートを郵送なんかして、何かあったら一体誰が責任を取るのでしょうか?
経験したことのある人も多いと思いますが、郵送の配送ミスなんて結構な確率で起こります。書留などで送るにしても、配達員がお金に目がくらんで転売などでもしたらどうするのでしょうか?
今後移民が増えて郵便配達を担うようなことになったら、「このパスポートがあれば・・・」と考える人が出てくる可能性も十分考えられます。
効率性と安全性は相性が悪い
平成になってからだと思いますが、とかく日本人は効率性とスピードを重視し過ぎるあまり「安全性」や「もし何かあったら・・・」という危機意識が薄いように感じます。
今年関東地区を襲った台風15号で発生した長期 & 広範囲停電もそうでしょう。効率性とコストダウンばかりを考えるあまり、非常事態への対策を怠ることで安全が崩れた時に何も対応できなくなる。そして、責任がある人は責任逃れをするばかりで事態が一向に解決しない。
安全というのはタダではありません。お金がかかります。
なぜなら安全性を確保するためには、様々な可能性を想定しなければならず非常に効率が悪いからです。安全性と効率性というのは非常に相性が悪いのです。
でも、だからと言って効率性を高めるために安全性を損なって良いわけはありません。効率性が多少悪くても誰かがイライラするだけで済むかもしれませんが、安全性が損なわれた結果は最悪生命に関わるようなケースもありえるのですから。
安全性の確保は政府の責任
私達はついつい目の前の効率性を求めて様々な行動や判断をしてしまいがちです。しかし、それは「安全」という土台があってはじめて意味のある選択になるのです。
パスポートの受け取りはたしかに面倒です。一度申請に行った後、またしばらくして受け取りに行くのは私も面倒臭い。実際窓口で文句を言う人もいるでしょう。
しかし、それでも最大限の安全性を確保するのが政府の役割ではないでしょうか。
パスポートの郵送サービスというのは、「消費者の利便性を考えて」といった大義名分を笠に着することで、政府が自分たちの面倒臭さを排除し効率性を重視した結果、安全性という本来担保しなければならない役割から責任逃れをしようとしているだけにしか思えないのです。
今回も長文を最後までお読み頂きありがとうございました😊