世界を救う読書

ビジネス書から文芸書までさまざまな本を通して世界の見方を考えるブログ

読書感想

かんぽ生命不正の穴埋めは国民が負担する? 郵政民営化のツケ。

吉本興業の闇営業に続き、かんぽ生命の闇営業・・・ならぬ不正営業で大騒ぎになっています。 もちろんこれは契約者に不利益をもたらす不正な営業活動ということで大問題なのですが、かんぽ生命に入っていない人は「大問題だけど自分には関係ないや」と思って…

当事者が語るアベノミクス失敗の原因。三本の矢はなぜ放たれなかった?

このままでは日本は年収250万円の「衰退途上国」に堕ちる!! 何とも刺激的な文字が帯を飾るのがこちらの本、前内閣官房参与である藤井聡氏の著書「令和日本再生計画」。 今日はこちらの本の感想です。 令和日本・再生計画: 前内閣官房参与の救国の提言 (小学…

安倍政権の政策で景気回復は不可能な理由

先日の記者会見で安倍首相は「安定した政権の下で着実に改革を進めていく」みたいな決意表明をしていました。 そんな安倍政権にとって日本経済の回復は「一丁目一番地」です。 ところが、発足当時からずっと目標に掲げている「物価上昇率2%」という目標を、…

「見て覚える」訓練だけが本当の創造性を生み出す

「技は教えてもらうもんじゃねー! 盗むんだよ! よく見てろ!!」 頑固な職人が弟子に仕事を教える時にそう怒鳴りつける。 昔は漫画でそんなシーンがありましたが、最近はそんなことで怒鳴りつけようものなら、完全にパワハラで一発アウトです(笑)。 ところが、…

消費税凍結と国債格下げは無関係。国民生活とどっちが大事?

何か発言するたびに反発を買う政治家、麻生太郎。 一時内閣総理大臣も務め、「未曾有」を「みぞうゆう」と間違えて読んだことなどからマスコミから「常識がない」という感じで散々に叩かれた人物です。そういった事もあり麻生氏はあまり国民から人気がある政…

マルサス著「人口論」。悲観論を突き抜けて前に進む勇気

みなさんトーマス・マルサスという経済学者をご存知でしょうか? その名前だけでピンと来る人はあまりいないかもしれませんが、「人口論」という本のタイトルを言えば聞き覚えがある方もいらっしゃるのではないでしょうか? 彼が「人口論」の中で書いた人間の…

D・アトキンソン著「日本人の勝算」。日本は最低賃金を引き上げろ!

デービッド・アトキンソンという方をご存知でしょうか? イギリス出身の経済評論家(と言って良いのかな?)です。 数年前に出した「新・観光立国論」という本がちょっと有名になったので、そのタイトルをご存じの方は多いかもしれません。そのデービッド・アト…

最悪だった時代を天皇の活躍で美談に仕立て上げた。それが平成。

いよいよ平成という時代が終わり、令和という新しい時代が始まります。 この平成という時代を振り返る時につくづく思うのが 平成という時代が本当に最悪だった ということです。 平成2年の消費税導入からの、平成3年から始まるバブル崩壊。それをきっかけに…

読書の効能とは何か? 読書術遭難者にお勧めの最強読書。

書店の店頭を見ると、必ずと言って良いほど新刊コーナーに「読書術」「読書のススメ」など、読書の効能や効果的な読書方法などを指南する本が並べてあります。 ネットで情報を収集する習慣が強くなってきたため、逆に敢えて「本を読む」という行為の価値が高…

古美術鑑定士・中島誠之助が「いい仕事してる」理由

「良い仕事してますね〜」の決め台詞で一世を風靡した、古美術鑑定家の中島誠之助さん。その中島氏の書いた本を読みました。その本がこちらの 中島誠之助著 「ニセモノはなぜ人を騙すのか?」 ニセモノはなぜ、人を騙すのか? (角川oneテーマ21) 作者: 中島…

なぜ安倍政権が独裁化したか? 政治主導が抱える矛盾

少し前に知り合いの中国人に言われたのですが、「日本は国も企業も何でも決めるのが遅い。今の時代はさっさと決めて動いていかないと時代に置いて行かれるぞ。」だそうです。 ただ、これって日本国内でもよく言われますよね。 「政治的な決断が遅い」 「日本…

民主主義とは何か? 過去、現在、未来を繋ぐ交点としての自分

さて今回は記念すべき(??) オルテガ・イ・ガセットの「大衆の反逆」のレビューの3回目です。 20世紀のスペインの哲学者、オルテガが書いた「大衆の反逆」。これは20世紀前半に書かれた本ですが、現在の日本や世界の情勢にも通じる部分が非常に多く、とても示…

自由を主張する人達に規律の大切さを分かってもらうには?

さて、先日の投稿でも書きましたが、今NHKの100分de名著という番組で、20世紀のスペインの哲学者、オルテガ・イ・ガセットの「大衆の反逆」という本が取り上げられています。 20世紀前半に書かれた本ですが、現在の日本や世界の情勢にも通じる部分が非常に多…

100分de名著でオルテガの「大衆の反逆」を読み返し!

普段テレビ番組をあまり観ない私ですが、ちょこちょこ観ている番組があります。それがNHKの100分de名著という番組です。 100分de名著とは? その名の通り歴史に残る名著を100分で解説する番組です。 25分番組を4回に分けて放送。週一回放送なので丁度1ヶ月で…

義務と責任が伴わない個性の追求はただのワガママである。

いきなりぶっ込みますが、私は「個性を伸ばす」という言葉があまり好きではありません(笑)。 とは言っても、個性を否定しているわけではありません。「個性なんて伸ばそうと思って伸びるもんじゃない。黙っていても、いやむしろ押さえつけられても伸びるのが…

トランプ大統領の誕生を防げなかったリベラル派の総括

・・・という訳で、前回書ききれなかった読書レビューの続きとなります(笑)。 アメリカの政治経済学者マーク・リラ著「リベラル再生宣言」です。 ※レビュー前半はこちら↓ この著者マーク・リラの主張の興味深いところは、20世紀初頭からのアメリカの一世紀の…

「保守派とリベラル派」の意味は日米では逆になるって知ってた?

すみません。いきなりですが、謝罪から入ります(笑)。 今日はとある本の読書レビューを投稿しようとしていたのですが、「レビュー前段階の説明」で既に相当長くなってしまったので、急遽今回と次回の2回に分けます! (笑) そんなことになるとは知らず、呑気…

自由貿易の真の姿とは何かを分かりやすく理解できる本

さて、経済学には面白い言葉がありまして、その一つが 「経済学を学ぶ理由は経済学者に騙されないためである」 という言葉です。これはイギリスの経済学者ジョーン・ロビンソンが”主流派”と呼ばれる新・自由主義経済学を批判して述べた言葉です。 このブログ…

「空気読めない」は恐れなくて良い。空気の正体教えちゃる!(笑)

皆さん「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ということわざをご存知でしょうか? これは「幽霊だと思って恐がっていたが、落ち着いてよく見るとただの枯れたススキの穂だった」という話です。恐怖心や疑いの気持ちがあると、何でもないものまで恐ろしいものに見える…

パリ暴動③。デモ炎上の火種はフランス国民の「群集心理」にある。

今年の冬はずっと暖かい日が続いていましたが、この週末は一気に冷え込みましたね〜。気温としてはそこまで低くないと思うのですが(例年並?)、身体が慣れていないせいかメチャクチャ寒い気がします。 この前とある気象予報士の方が仰っていたのですが、この…

日本人全員に読んで欲しい。堤未果氏の本「日本が売られる」の内容が超絶ブラック過ぎる。

「どうも、僕です。」 このネタが分かる人は私と同世代ですね。多分(笑)。分かるかな〜〜? この導入は昔テレビでやっていた「銭形金太郎」というバラエティー番組で、くりぃーむしちゅーの有田哲平がレポーターを務める時に使っていた"入り”です。 この番組…

オーケストラがドラッカーの組織論を勉強したらどうなるか

さて、皆さん。 くれぐれも言っておきますが、どこかで聞いたことがあるタイトルだなとか思わないでくださいね! 私のオリジナルですから!! (笑) という訳で??? 今回はこの本 山岸淳子著「ドラッカーのオーケストラの組織論」 の読書レビューをお届けしま…

自分は馬鹿なんじゃないかというコンプレックスを克服するアイテムをゲットだぜ!

突然ですが私が昔から引きずっているコンプレックスを告白します。 それは「自分が馬鹿なんじゃないか」というコンプレックスです(笑)。 正確にはコンプレックスというのかどうか分かりませんが、昔から周りの人の話を聞いているとよく「こいつ凄いな〜。頭…

主流派経済学を“経済学の歴史”というアプローチで全力でフルボッコにする本「はじめての経済思想史」

突然ですがみなさんに質問です。 お金儲けは良いことでしょうか? それとも悪いことでしょうか? うーん。中々難しい質問ですね。 当然生活していくためにはそれなりにお金がなくてはなりません。ですので、お金を儲けること自体は悪いことではないと思われま…

羽生善治著「決断力」がほとんど決断力について書いてない件 (でも良い本ですよ!)

先日東京出張に行って以来不調が続いております。 特に今日は絶不調!! (* ̄^ ̄)エッヘン! そんな体調の中、なぜ今日も記事を書いているかというと、将棋の羽生善治氏の著書「決断力」に影響を受けたからです(笑)。 この本の中で羽生氏は ペースを落とし…

自分の無知を認めるのは恥ずかしい。でもその先にこそ学ぶべきものがある。

突然ですが質問です。 「入門書」と書いてある本を買うのって恥ずかしくないですか? 私はね・・・恥ずかしいですww (〃∇〃) 特に自分が“それなりに”知識があって多少なりとも自分の意見を表明できる分野において、「入門書」とタイトルに書いてある物を買…

100年前の「茶の本」が教えてくれる、“クール・ジャパン”が全然クールじゃない件。

いきなりブチ込みますが、私ははっきり言って クールジャパン戦略とやらが大っっっ嫌いです!! (笑) そもそも名前がダサすぎる。「Cool」とか普通自分で言うことじゃないですし、横文字で言えば格好良い! と思っている幼稚な精神性がもう同じ日本人として恥ず…

ブレグジット(英国のEU離脱)の理由とは、人間が持つ尊厳を傷つけられた“怒り”である。

イギリスが国民投票によってEUからの離脱を決めて早2年。 もう日本ではすっかり「そういえば、そんな事もあったね〜」くらいの温度感になっていますが、EUとの離脱交渉はまだ継続であり、どのような形で収束するかはまだ予断を許さない状況です。 ご記憶の方…

敢えて書きたい、リニューアル版「安部礼司」への応援讃歌。安部礼司のアベレージが上がった?(笑)

以前「あ、安部礼司」というラジオ番組のリニューアル内容が酷すぎるということで記事を投稿しました。 そうしましたところ、えらく反響がありまして、今ではネット上で「安部礼司」「リニューアル」と検索すると、この記事が上位に表示されるようになりまし…

なぜ大学は存在するのか。著書「『文系学部廃止』の衝撃」から考える大学の存在意義。

突然ですがみなさん。 「なぜ大学に行くのか?」について考えたことがありますか? 私が最初にその疑問を感じたのは実は大学に入学したてのうら若き18歳の時でした。 あれ?遅い?? 本当は高校生の時に考えるべきですか??(笑) まぁ、そういう心ないツッコミはさ…

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